執筆者・監修者:薬剤師
「代謝促進におすすめの食事は?」
「お薬でも代謝促進できる?」
「代謝促進に効果的な運動や入浴法は?」
代謝が気になる方であれば、上記のような疑問を持つこともあるでしょう。代謝は生活習慣や体質に深く関わるもので、正しい知識と対策によって改善が期待できます。当記事では、代謝促進に向けた基礎知識や代謝を高める生活習慣・漢方薬など、代謝促進に関して幅広く解説します。最後まで読めば、代謝を上げる方法がわかり、日常生活に取り入れられるでしょう。
代謝促進に向けた基礎知識
代謝とは、体内のさまざまな活動を支える重要な仕組みであり、健康維持の鍵を握ります。年齢や生活習慣の変化に応じて代謝に影響が出るため、基礎から理解しておくことが欠かせません。ここでは、代謝促進の基礎知識を詳しく見ていきましょう。
代謝とは?
代謝とは、体内でつくりだしたエネルギーを使って生命活動を維持する仕組みです。代謝のなかでは、安静にしていても消費される「基礎代謝」が最も多くを占めます。また、歩行や家事などからだを動かすことで消費されるのが「活動代謝」、食事の際に食べ物を消化・吸収する過程で使われるエネルギーが「食事による熱産生(DIT)」です。代謝のしくみを正しく理解することが、効率的な体づくりや生活改善の第一歩となります。
基礎代謝低下の原因と影響
基礎代謝が低下すると脂肪燃焼効率が落ち、体重増加や冷えにつながります。加齢にともなう筋肉量減少が大きな要因で、特に骨格筋が減るとエネルギー消費が抑えられます。また、運動不足によって筋力がさらに衰え、熱産生が減るため冷えやすくなるでしょう。さらに、更年期によるホルモンバランス変化は代謝機能を低下させやすく、脂肪燃焼に悪影響を与えます。
これら複数の要素が重なると、体脂肪が増えやすく体温調整能力やエネルギー消費能力が総合的に低下します。適切な対策で基礎代謝を維持・改善することが不可欠です。
代謝アップの3つの柱
代謝を効果的に促進するには、栄養・運動・休養の3つが欠かせません。以下に、栄養・運動・休養の重要性についてまとめました。
● 栄養:バランスのよい栄養摂取により脂肪燃焼をサポート
● 運動:適度な運動、特に筋力トレーニングと有酸素運動で基礎代謝が向上
● 休養:質の高い睡眠と適切なストレス対策がホルモンバランスを整え、代謝効果を高める
上記の三要素を整えることで、代謝促進効果を高められるでしょう。
代謝促進におすすめの食事習慣
食べ物や飲み物といった食事の内容は、代謝機能に大きな影響を与えるため、毎日の食べ方を意識することが重要です。栄養バランスや食材選びを工夫すれば、体内環境の整備にもつながります。ここでは、代謝促進につながる食事習慣について解説します。
タンパク質とビタミンB群摂取のポイント
代謝を促進するには、エネルギー変換に関わる栄養素を意識的に摂取することが不可欠です。特にタンパク質は筋肉量の維持に直結し、基礎代謝の維持に貢献します。また、ビタミンB群は糖質や脂質の代謝を助ける重要な働きを担います。代謝促進に推奨される食品は、以下のとおりです。
● タンパク質:肉、魚、卵、大豆製品(納豆・豆腐など)
● ビタミンB群:豚肉、レバー、卵、玄米、乳製品
食品からの摂取が基本ですが、不足が続く場合はサプリの活用も選択肢です。日々の食習慣の見直しが、代謝機能の底上げに貢献するでしょう。
血流促進&冷え解消の食材
代謝促進には、血流改善と冷え対策に効果的な食材を日常に取り入れることが重要です。根菜や香辛料はからだを内側から温め、循環を活性化させるのに役立ちます。
具体的な食材は、以下のとおりです。
● ショウガ:ジンゲロールが血管拡張を促す
● ネギ・根菜類:含まれる硫化アリルや硝酸塩が血行をサポート
● 香辛料:カプサイシンやクルクミンが代謝向上をサポート
食品選びを工夫すると、代謝が自然と高まるでしょう。
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体質にあわせて選ぶ!代謝促進につながる漢方薬
代謝の低下には体質が関与しており、体質に合った対応が求められます。漢方薬はからだのバランスを整えながら、根本的な改善を目指す手段として活用可能です。ここでは、体質別に用いられる代表的な漢方について紹介します。
ストレス過食型に大柴胡湯
大柴胡湯(だいさいことう)は、ストレスによる過食や脂肪代謝の低下が気になる方に適した漢方薬です。自律神経やホルモンバランスを整えることで食欲のコントロールに寄与し、脂質代謝を活発にします。また、脇腹やみぞおちの重苦しさ、便秘傾向にも効果を示し、からだ全体の巡りの改善にも働きかけます。継続服用により、ストレス過食型体質の改善が期待できるお薬の選択肢となるでしょう。
脂肪・便秘型に防風通聖散
防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)は、脂肪の代謝促進と便通改善を目的とした漢方薬です。麻黄(まおう)や大黄(だいおう)により発汗と腸の蠕動(ぜんどう)が活性化され、脂肪分解と排便が促されます。さらに、抗炎症作用のある黄芩(おうごん)や連翹(れんぎょう)が内側からの代謝機能を支えます。便秘や脂肪蓄積に悩む方には、防風通聖散は有力な選択肢です。
水太り型に防已黄耆湯
防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)は、水太り型向けの漢方処方で、水分代謝を調整しむくみ解消に効果があります。黄耆や防已など複数の生薬により、胃腸機能を活性化し、体内の余分な水を排泄する作用を期待できます。さらに、むくみによる関節の腫れやだるさ、多汗傾向もケアされ、水太り体質の改善につながるでしょう。適切な服用で代謝を促進し、引き締まった体質への第一歩に寄与する処方です。
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生活習慣で代謝促進!効果的な運動・入浴・睡眠方法
代謝を効率よく高めるには、日々の行動習慣を整えることが重要です。からだの内側から働きかけるために、運動・入浴・睡眠の質を意識することが効果的です。ここでは、生活習慣で代謝促進に寄与するポイントを解説します。
運動|筋トレと有酸素運動のバランス
基礎代謝を効率よく上げるには、筋トレと有酸素運動を組み合わせる方法が効果的です。短時間で成果を出すには、以下のようにバランスを意識するとよいでしょう。
筋トレ:スクワットやプランクなどの無酸素運動で筋力を高め、基礎代謝を向上
有酸素運動:ウォーキングや低強度ジョギングを20~30分継続し、脂肪燃焼を促進
HIIT:短時間で高強度のインターバル運動おこない、運動後も代謝が高い状態を持続
これらを週3~4回、組み合わせて実施すると基礎代謝を上げられるでしょう。
入浴|体温アップ&ストレスケア
入浴は代謝促進とストレス緩和の両面に効果があり、日常生活に取り入れやすい方法です。以下の入浴習慣を取り入れることで、体内環境を整えることが期待されます。
● 湯温は38〜40℃程度に設定する
● 入浴時間は10〜20分を目安にする
● 就寝の1〜2時間前に入浴を済ませる
● 全身浴で肩までしっかり浸かる
リラックスと体温調整の両方を意識することで、入浴の代謝効果をより引き出せるでしょう。
睡眠|代謝を支える質のよい睡眠
質のよい睡眠は代謝を促進し、健康維持に不可欠な習慣です。睡眠中は成長ホルモンが分泌され、細胞修復や脂肪分解を促進します。さらに、夜間のメラトニンと朝のコルチゾールのリズムが整うとホルモンバランスが安定し、代謝活動が円滑になります。睡眠の質を向上させる生活習慣を整えることで、代謝促進に大きく寄与するでしょう。
まとめ
代謝を高めるには、栄養・運動・休養のバランスを整え、日々の生活習慣を見直すことが重要です。筋トレや有酸素運動、入浴による体温上昇、質のよい睡眠はどれも代謝維持に直結します。さらに、体質に応じた食材や漢方薬を取り入れることで、内側からのケアも可能です。当記事を参考に、今日から実践できる習慣をひとつずつ取り入れ、代謝の整った健やかなからだを目指しましょう。
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