年末大掃除で起こりやすい腰痛・手荒れ予防のポイントを解説!

健康・予防

執筆者:看護師・監修者:薬剤師

「そろそろ大掃除の準備をしなきゃ」

12月に入り、年末に向けて大掃除の準備を始める方も多いのではないでしょうか。年末の大掃除は家がスッキリする一方で、普段しない動作が多く、腰の痛みや手荒れなどの不調が起きることも少なくありません。

この記事では、年末の大掃除で起こりやすい腰痛・手荒れの予防法に加え、作業前後のセルフケアや薬局でできるサポートについて紹介します。

腰痛を予防するポイント

大掃除は「前かがみ」「重い物を持つ」「長時間同じ姿勢」という、腰に負担のかかる動作が多く含まれます。まずは、負担を減らしつつ作業を進めるための具体的なポイントを押さえておきましょう。

姿勢に注意する

普段の掃除以上に、大掃除では不自然な姿勢を長く続けがち。とくに注意したいのは「前かがみ」になる姿勢です。床掃除や低い棚の拭き掃除で長時間かがむと腰の筋肉が一気に疲労しやすくなるため、片膝をついて上体を支える姿勢に切り替えるなど、腰の負担を減らす工夫をしましょう。

また、作業する位置は「おへその高さ」を意識すると背中の丸まりを防ぎやすくなります。たとえばシンク掃除ではイスを使って高さを調整したり、拭き掃除には柄の長い道具を使うと、腰への負担が軽くなるでしょう。

さらに、換気扇や照明などの高所掃除では、無理に背伸びをせず踏み台や脚立を使って「腕の高さ」で作業できる環境を整えることが安全につながります。

家具などの持ち上げ方

重いものを動かすときは、腰への負担を最小限にする持ち方が重要。とくに避けたいのは、腰を曲げたまま腕の力だけで持ち上げる動作です。

たとえば、家具や段ボール、家電などを持ち上げる際は、背筋を伸ばしお尻を後ろに引いて膝を曲げてしゃがみ、物を体の近くに引き寄せてから“膝の力で立ち上がる”という基本動作を意識しましょう。身体から離れた位置で持つほど負荷が一気に増えるため、できるだけ体に密着させて持つことがポイントです。

また、「引く」「押す」などの動作も腰をねじりやすく、筋肉や関節を痛める原因につながります。力が必要な場面では無理に一人で作業せず、複数人で行なうほうが安全な場合も多いため、必要に応じて助けを借りるようにしましょう。

ストレッチでこまめにリセット

作業を長時間続けると、腰まわりを中心に筋肉が固まりやすく、痛みや疲労の原因になります。30〜60分ごとに小休憩を取り、背中を反らす、肩甲骨を回す、太もも裏を伸ばすなど、簡単なストレッチで筋肉をこまめにほぐしましょう。

たとえば、両手を腰に当ててゆっくり背中を反らす、椅子に座って片脚を伸ばしたまま前屈してハムストリング(太もも裏の筋肉)を伸ばす、両腕を頭上で組んでぐっと伸びをする、といった動作はすぐに実践できます。

こうしたちょっとしたストレッチでも、翌日の疲れを大きく軽減する効果があるため、ぜひ作業の合間に取り入れてみてくださいね。

手荒れを予防するポイント

掃除の時期は気温が低く、乾燥も進む季節。さらに強い洗剤を使うことで、手のバリア機能が低下しやすくなります。

ゴム手袋・ビニール手袋を活用

洗剤や水の刺激から皮膚を守るために、ゴム手袋やビニール手袋の着用を習慣にしましょう。長時間使用する場合は、インナー手袋(綿手袋)を併用すると、蒸れを防ぎながら肌への負担を軽減できます。

ぬるま湯で洗う

冷たい水は血行を悪くし、高温の湯は皮脂を奪って乾燥を悪化させてしまいます。掃除や食器洗いは、30〜35℃前後のぬるま湯を使うと皮膚への刺激が少なく、手荒れを防ぎやすくおすすめです。

保湿をこまめに

水作業のあとは、タオルでやさしく水分を拭き取り、ハンドクリームでこまめに保湿しましょう。ハンドクリームは、セラミドやヒアルロン酸といった保湿成分のバランスが良いものを選ぶのがポイントです。

また、寝る前には、保湿クリームを厚めに塗って綿手袋をつけるナイトケアもおすすめです。

大掃除前にできる事前準備

大掃除当日の負担を減らすには、始める前の準備も大切です。また、大掃除に限らず冬のセルフケアにもおすすめなので、以下のポイントをぜひ試してみてください。

腰の負担を減らす準備

体が冷えた状態で急に動くと、筋肉がこわばり腰を痛めやすくなります。作業を始める前に、軽くストレッチやラジオ体操を行い、体を温めておくと安心です。腹巻きやカイロで腰を保温するのも効果的です。

ハンドケアグッズの準備

掃除用のゴム手袋、ハンドクリーム、保湿用の綿手袋をあらかじめ揃えておくとスムーズ。また、荒れやすい人は、ワセリンタイプの保護クリームを先に塗っておくと、洗剤や水の刺激をブロックできます。

大掃除後のセルフケア

作業後の体は思っている以上に疲れています。そのまま放置すると、翌日の腰痛や肌トラブルが悪化しやすいため、早めのケアがおすすめです。

筋肉を温める・冷やす

掃除後に腰や肩に痛みがある場合は、まず痛みの程度を見極めましょう。強い痛みや炎症を感じる場合はアイシング(冷却)を、張りやだるさが残るときは温めて血流を促すと回復が早まります。

ストレッチで筋肉をほぐす

作業後は、背中や太ももをゆっくり伸ばすストレッチを行いましょう。呼吸を止めずに行うのがコツです。硬くなった筋肉が緩み、翌日の疲れが軽くなります。

手の集中保湿ケア

掃除後の手はバリア機能が低下しています。入浴後、クリームをたっぷり塗って綿手袋をはめ、10〜15分ほどパックすると保湿効果が高まります。また、寝る前の習慣にすると、冬場の手荒れ予防にもなります。

薬局でできる腰痛・手荒れケアサポート

薬局は、日常のちょっとした不調にも頼れる身近な場所です。ここでは、薬局を活用したケア方法について紹介します。

腰痛ケアの市販薬・湿布の選び方

筋肉痛が中心なら温感タイプ、炎症が強いときは冷感タイプなど、湿布にも種類があるので選び方に迷ってしまう方も多いでしょう。そのようなとき、薬局では症状に合ったものを薬剤師に相談して選ぶことができますよ。

なお、長期的な痛みや市販薬で改善しない場合は、早めに整形外科など専門の病院を受診しましょう。

手荒れに合ったハンドクリームの選び方

ひび割れ・かゆみ・赤みなど、手荒れの症状によって必要なケアは異なります。尿素配合、ワセリンタイプ、セラミド入りなど、それぞれ特徴があるため、症状に合った保湿剤を薬剤師に相談して選ぶのが効果的です。

なお、症状によっては市販のステロイド外用薬が有効なケースもあるため、症状が気になる場合は自己判断せず相談しましょう。

年末大掃除の腰痛・手荒れ予防に、薬局を活用してみましょう!

年末の大掃除は、普段より負担の大きい動作が増えるため、腰痛や手荒れが起こりやすくなります。前屈みの姿勢や重いものの持ち上げ方、洗剤の使い方など、ちょっとしたポイントを意識するだけで体への負担を大きく減らせます。

また、作業前後にストレッチを取り入れたり、手袋や保湿アイテムを準備したりすることで、痛みや肌トラブルの予防にもつながります。

もし大掃除中に「痛みが出てきた」「どんなケア用品を選べばいいかわからない」と感じたときは、一人で抱え込まず薬局を頼ることも大切です。たとえば「つながる薬局」というサービスでは、LINEを使って薬局の薬剤師へチャットで相談できる機能があります。困ったときに、自宅にいながら気軽にアドバイスを受けられます。

また、このサービスには、処方箋送信機能やオンライン服薬指導の機能などがあり、忙しい年末でも外出の負担を減らしながら必要なサポートを受けることもできます。大掃除を安全に、そして快適に進めるために、LINEのつながる薬局を活用してお好きな薬局とつながってみてください。

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