「風邪とインフルエンザってどう違うの?」
「風邪とインフルエンザは見極められる?」
「インフルエンザにかかりたくないけど、結局どうしたら良いの?」
このようにお考えではないでしょうか。インフルエンザにかかると、仕事にも家庭にも支障が出てしまいますよね・・・。風邪とインフルエンザはウイルスによる感染症ですが、原因となるウイルスや症状が異なります。
当記事では、風邪とインフルエンザの違いや見分け方、治し方、予防法について解説します。最後まで読めば、風邪とインフルエンザの違いや予防法がわかり、症状がでたときに適切な対応ができるようになるでしょう。

風邪とインフルエンザの違いとは?原因・症状・流行時期など
風邪とインフルエンザの違いについて、わからない方もいるでしょう。風邪とインフルエンザは、ともにウイルスを原因としているものの、異なる感染症です。ここでは、風邪とインフルエンザの違いを原因・症状・流行時期にわけて解説します。
原因の違い
風邪とインフルエンザは、原因となるウイルスが異なります。風邪はライノウイルスやRSウイルスなど、さまざまなウイルスが原因となります。一方、インフルエンザはインフルエンザウイルスによってのみ引き起こされる感染症です。
このように、風邪とインフルエンザは原因ウイルスが異なるため、症状や治療法にも違いがあります。
症状の違い
風邪とインフルエンザは、症状の表れ方に違いがあります。風邪は主に、喉の痛み・鼻水・くしゃみ・咳などの上気道症状が中心で、発熱しても微熱程度であることが多いです。一方、インフルエンザは突然の高熱(38度以上)・頭痛・全身の倦怠感・筋肉痛・関節痛など、強い全身症状が主です。
このように、風邪は局所的な症状が中心であるのに対し、インフルエンザは全身にわたる症状が急速に表れる点に違いがあります。
風邪とインフルエンザは同時に罹ることもあるため、上記症状が同時に表れることもあります。なお、一般的にいわれる「胃腸の風邪」はウイルスや細菌による感染性の胃腸炎で、上記「風邪」とは異なりますのでご注意ください。
流行時期の違い
風邪とインフルエンザは、流行する時期に違いがあります。風邪は一年を通じて発症するため夏にも罹ります。一方、インフルエンザは主に12月から3月にかけて流行し、1月から2月にピークを迎えることが多いです。
このように、風邪は年間を通じて発症するのに対し、インフルエンザは冬季に集中して流行する点で異なります。
風邪とインフルエンザの違いは見分けられる?確認したいチェックポイント
風邪とインフルエンザは症状が似ている部分も多く、自己判断での見極めは難しいです。しかし、以下のチェックポイントを参考にすれば、インフルエンザの可能性があることを確認できます。
・突然の高熱:38度以上の急な発熱がある
・全身の痛み:筋肉痛や関節痛が強く感じられる
・強い倦怠感:日常生活に支障をきたすほどの疲労感がある
・悪寒:寒気や震えを伴う
・頭痛:普段と異なる強い頭痛がある
・消化器症状:吐き気や下痢を伴う場合がある
これらのチェックポイントに該当する項目が、特に12月~3月の流行期に多く当てはまれば、インフルエンザの可能性は高まります。ただし、40度以上の熱があってもインフルエンザでないことや、熱がなくてもインフルエンザの場合もあります。チェックポイントはあくまでも目安として考え、判断は医師にしてもらいましょう。
風邪とインフルエンザの治し方の違い!生活上の対応やお薬など
風邪とインフルエンザはウイルスによる感染症ですが、治し方は異なります。ここでは、風邪・インフルエンザの治し方について、生活上の対応やお薬について解説します。風邪やインフルエンザに罹ったときに備え、事前に把握しておきましょう。
風邪の治し方
風邪を治すには、生活上の対応と症状を抑えるお薬を用います。生活上においては、以下の対応をおこないましょう。
・十分な睡眠の確保:睡眠不足は免疫力の低下を招き、風邪の回復を遅らせるため
・栄養バランスのよい食事:特にビタミンCやビタミンAが多く含まれた食品を摂取すると免疫機能が向上
・こまめな水分補給:発熱時には体内の水分が失われやすく、脱水症状を防ぐために水やスポーツドリンクを適度に摂取
お薬では、症状を和らげるために総合感冒薬が用いられます。総合感冒薬には頭痛・喉の痛み・鼻水・咳などの症状を緩和する成分が含まれるものの、風邪自体を治す効果はありません。また、風邪の原因はウイルスのため、細菌に対して効果のある抗生物質は通常使われません。お薬を薬局・ドラッグストアで購入する場合には、薬剤師や登録販売者に相談したうえで、症状にあったお薬を購入しましょう。また、症状が長引く・重症化する場合は、病院の受診をおすすめします。
インフルエンザの治し方
インフルエンザを治すには、生活上の対応とインフルエンザウイルスを抑えるお薬を用います。生活上では、風邪と同様に以下の対応を心掛けましょう。
・十分な睡眠を確保
・栄養バランスのよい食事
・こまめな水分補給
お薬では、以下のような抗インフルエンザ薬が効果的です。
・オセルタミビル(商品名:タミフル® 等):内服薬、1日2回を5日間服用
・ザナミビル(商品名:リレンザ®):吸入薬、1日2回を5日間使用
・ラニナミビル(商品名:イナビル®):吸入薬、1回のみで有効
・バロキサビル マルボキシル(商品名:ゾフルーザ®):内服薬、1回のみで有効
など
これらのお薬は、発症後48時間以内に使用すると症状がでる期間を短縮し、1日で辛い熱が下がることもあります。これらのお薬を服用したい場合には、病院を受診し、薬局でお薬を貰う必要があります。病院や薬局にかかる際、現在服用しているお薬があるなら、適切な医療を受けるためにも服用中のお薬を医師・薬剤師に伝えることが重要です。
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風邪やインフルエンザは予防が大切!予防法の違い
風邪やインフルエンザは、罹らないよう予防するのが大切です。ここでは、風邪・インフルエンザそれぞれの予防法について解説します。詳しく見ていきましょう。
風邪の予防法
風邪の予防には、以下の対策が有効です。
・手洗い:外出先からの帰宅時や食事前後に石鹸と流水で手を洗い、ウイルスの付着を防ぐ
・うがい:喉の粘膜に付着したウイルスを洗い流すため、帰宅後や就寝前に実施
・マスクの着用:人混みや乾燥した場所ではマスクを着用し、飛沫感染や喉の乾燥を防ぐ
・室内の湿度管理:加湿器などを使用し、室内の湿度を50~60%に保ち、ウイルスの活動を抑制
・バランスのよい食事:栄養バランスのとれた食事と十分な休養を心掛け、免疫力を高める
・適度な運動:日常的に適度な運動を取り入れ、体力と免疫力の向上を図る
・十分な睡眠:質のよい睡眠を確保し、体の抵抗力を維持
これらの習慣を日常生活に取り入れ、風邪の予防に努めましょう。
インフルエンザの予防法
インフルエンザの予防法は、風邪の予防法と基本的に同じです。インフルエンザの予防では、風邪の予防法に加え、人混みを避けることや予防接種が効果的です。
予防接種は、インフルエンザウイルスに対する免疫を高め、発症や重症化を防ぐ効果があります。特に、高齢者や基礎疾患のある方は予防接種が推奨されているため、流行前の早い時期に受けることを検討しましょう。
子どもが風邪やインフルエンザに罹ったときの注意点
子どもが風邪やインフルエンザに罹った際の注意点は、以下のとおりです。
・安静にさせる:体力の消耗を防ぐため、静かに休ませる
・水分補給:高熱で脱水症状を起こしやすいため、こまめに水分を与える
・室内環境の整備:適切な温度と湿度(室温18~20度、湿度50~60%)を保ち、ウイルスの活動を抑制する
・薬の使用:自己判断で市販薬を与えるのは避け、医師の指示に従う(特に、インフルエンザ時には一部の解熱剤は使用不可)
・異常症状の観察:呼びかけに反応しない・呼吸が苦しそう・ぐったりしているなどの症状が見られたら、すぐに医療機関を受診する
・異常行動の対策:突然扉や窓から出ようとするなどの異常行動に備え、戸締りなどの対策を講じる(発熱から2日間は要注意)
子どもの場合、一部の対応が大人と違います。そのため、困ったことや疑問があれば、薬剤師に相談しましょう。
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風邪・インフルエンザと新型コロナの違いとは?
新型コロナウィルス感染症(COVID-19)は、SARS-CoV-2ウイルスによって引き起こされる呼吸器感染症です。風邪やインフルエンザと症状が似ているため、区別が難しい場合もあります。主な違いは、コロナは味覚・嗅覚障害が発生すること、潜伏期間が1~14日と長いことが挙げられます。
一方、インフルエンザは突然の高熱や全身の痛みが特徴で、潜伏期間は1~3日と短いです。風邪は主に鼻や喉の症状が中心で、全身症状は軽度です。
これらの違いを理解し、適切な対応を心掛けましょう。
まとめ
風邪とインフルエンザの違いについて解説しました。風邪とインフルエンザは原因となるウイルスや症状が異なり、治療や予防法も変わります。風邪は喉の痛みや鼻・咳症状が中心で、一方インフルエンザは高熱や全身症状が強いです。風邪・インフルエンザの予防には、手洗いや適切な食事・十分な睡眠が有効であり、インフルエンザであれば予防接種も効果的です。
高熱や全身の倦怠感・関節痛など、風邪とインフルエンザを見極めるチェックポイントも紹介していますが、症状がある場合には自己判断を避けて医師や薬剤師に相談しましょう。当記事を参考に、風邪とインフルエンザの違いを把握し、それぞれを予防しつつ、症状がでたときには適切な対応をとりましょう。
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