執筆者・監修者:薬剤師
「仕事が忙しくて運動する時間が取れない」
「健康維持のために運動を始めたいけれど、何から始めればいいかわからない」
そんな悩みを抱えていませんか?運動は健康を維持するために欠かせない要素ですが、どんな運動が自分に合っているか、どれくらいの頻度で行うべきか迷うこともあります。そこで今回は、日々健康を意識している薬剤師(筆者)が実践している運動法や、日常生活に取り入れやすい運動のポイントを紹介します。
意識している運動の基本
薬剤師は医療の専門家として、健康維持における運動の重要性をよく理解しています。高血圧や脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病の患者さんと関わることも多く、時には簡単な運動療法を指導する場合もあります。
1日の運動量の目安
厚生労働省では、健康維持のために成人で1日あたり約8,000〜10,000歩(約30分程度の有酸素運動)を目標にすることを推奨しています。しかし、いきなりこの目標を達成しようとすると挫折する可能性があります。そこでおすすめなのは「少しずつ増やしていく方法」です。 最初は1日5,000歩や10分間のウォーキングから始め、徐々に運動量を増やしていくことで無理なく運動習慣を身につけることができます。特に有酸素運動はおすすめで、ウォーキング、ジョギング、サイクリングなどが心肺機能を高め、生活習慣病予防に効果的です。(参考:健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023|厚生労働省)
習慣化やモチベーション維持のコツ
運動を継続するためには、習慣化することが重要です。私が実践している習慣化のコツは以下の通りです。
● 同じ時間帯に運動する(朝起きたら10分ストレッチなど)
● カレンダーにチェックを入れて視覚化する
● アプリで記録をつける
● 無理のない目標設定(「毎日30分」より「週3回15分」など)
● 運動仲間をつくる
忙しい日常の中でも継続できるよう、小さな成功体験を積み重ねることがモチベーション維持につながります。
実践している運動法
調剤薬局で働く薬剤師は、店舗が狭くデスクワークも多いため運動不足になりがちです。そこで、ここからは薬剤師である私が実践している運動法を紹介していきます。自宅や職場でのトレーニングに応用できるはずですので、ぜひ参考にして下さい。
薬局での勤務中は運動不足になりがち
薬剤師の多くは薬局内でのデスクワークや調剤業務が中心となり、1日の大半を同じ姿勢で過ごすことも少なくありません。そのため、運動不足になりやすい職業とも言えます。長時間の立ち仕事による足腰の疲れや、パソコン作業による肩こりなどの問題も抱えがちです。
業務の合間に実践している軽い運動・ストレッチ紹介
業務の合間に私が実践している運動不足解消法をいくつか紹介しましょう。
● デスクストレッチ:調剤の合間に首や肩を回す、背筋を伸ばすなどの簡単なストレッチを行う
● かかと上げ下げ:立ちながら、かかとを上げ下げするだけでふくらはぎの筋肉を鍛えられる
● 深呼吸と姿勢調整:1時間に1回は深呼吸をしながら姿勢を正す習慣をつける
● 階段の活用:エレベーターではなく階段を使う
● 5分間ウォーキング:休憩時間に薬局の周りを歩く
これらは短時間でできる運動ですが、日常的に行うことで運動不足解消につながります。
生活の中で運動量を増やす方法
日常生活の中で意識的に運動量を増やす工夫も大切です。
● 通勤時に一駅前で降りて歩く
● 休日は意識的に遠回りをする
● 家事を丁寧に行う(掃除機がけも立派な運動です)
● テレビを見ながらストレッチボールに座る
● 「ながら運動」を取り入れる(テレビを見ながらスクワットなど)
特に有酸素運動はおすすめで、忙しくても週に2〜3回、20分程度のウォーキングから始めることで、健康維持に大きく貢献します。
健康維持に関する相談は薬剤師に
薬剤師はお薬の相談だけでなく、日々の健康管理から運動習慣まで、幅広い相談に応じることができます。服用中のお薬との兼ね合いを考慮したアドバイスができることは、薬剤師ならではの強みです。気になることがあれば、ぜひ薬剤師に相談してみましょう。
処方箋がなくてもに気軽に相談OK
薬剤師はお薬の専門家であるだけでなく、健康維持や生活習慣の改善についても幅広い知識を持っています。処方箋がなくても、運動や健康に関する相談ができることをご存知でしょうか? 特に個人の健康状態や服用中の薬に合わせた運動のアドバイスは、薬剤師ならではの視点で提供できるものです。例えば、血圧の薬を服用している方は、急な激しい運動を避け、徐々に体を慣らしていくことが望ましいなど、薬との関連を踏まえたアドバイスが可能です。
実際に寄せられた相談
薬局には実際にこんな相談が寄せられています。
● 降圧剤を飲んでいるけど、どんな運動が適していますか?
【回答】 ウォーキングや水中歩行など負荷の少ない有酸素運動がおすすめです。急な運動は血圧変動を招くため、徐々に強度を上げていきましょう。
● 糖尿病予防のための効果的な運動を教えてほしい
【回答】週3〜5回、30分程度の有酸素運動と軽い筋トレの組み合わせが効果的です。継続することで血糖値のコントロールに役立ちます。
● 関節に負担をかけない運動方法はありますか?
【回答】水泳やヨガ、自転車こぎなどが関節への負担が少なく効果的です。特に水中運動は浮力で関節への負荷を軽減できます。
● 忙しい中でも続けられる運動習慣のコツは?
【回答】日常生活に取り入れられる「ながら運動」がおすすめです。階段利用や短時間の筋トレなど、隙間時間を活用しましょう。
このように、薬剤師に相談できるのはお薬のことだけではありません。
薬局で薬剤師に健康相談をする方法の一つとして、LINEの「つながる薬局」というサービスを活用してみませんか。処方箋を受け取った後にお薬をもらう場合だけでなく、薬局で運動方法などの健康相談をしたい場合は、「つながる薬局」のサービスを活用するのがおすすめです。LINEで友だち登録をして、お好きな薬局をかかりつけ薬局として登録すると、薬局の薬剤師にLINEで気軽に健康相談やお薬相談ができます。
また、このサービスにはお薬を受け取りたい薬局に事前に処方箋の画像を送ることができる処方箋送信機能もあります。事前に処方箋の画像を送信しておくと、薬局を訪れる前にお薬の準備を始めてくれるので、薬局で長時間待つことがなくお薬をスムーズに受け取ることができます。ご自身のスケジュールに合わせて受け取り希望日時を設定することも可能です。さらに家族で内容を共有できる電子お薬手帳の機能も使用することができます。ご利用を検討してみてはいかがでしょうか。
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