冬の乾燥でかゆみが増す?アトピー性皮膚炎の市販薬の選び方とセルフケア

健康・予防

執筆者:看護師・監修者:薬剤師

冬になると、肌のかゆみや赤みが強くなったと感じることはありませんか。「いつもの保湿では追いつかない」「市販薬を使っているけれど、これで合っているのか不安」そんな悩みを抱えている方も少なくないでしょう。

寒さと湿度の低下が続く冬は、アトピー性皮膚炎の症状が悪化しやすい時期です。乾燥によって皮膚のバリア機能が弱まり、かゆみや炎症が出やすくなるため、症状に合ったケアを続けることが欠かせません。

本記事では、アトピー性皮膚炎の基礎知識をふまえながら、症状別の市販薬の選び方、自宅でできるセルフケア、医療機関や薬局を上手に活用するポイントについて解説します。冬を少しでも快適に乗り切るためのヒントとして、ぜひ参考にしてください。

アトピー性皮膚炎についての基礎知識

まずは、アトピー性皮膚炎がどのような病気なのか、そして冬に悪化しやすい理由を押さえておきましょう。

アトピー性皮膚炎とは

アトピー性皮膚炎は、かゆみを伴う湿疹が慢性的に繰り返される皮膚疾患です。体質的に皮膚のバリア機能が弱く、外部刺激やアレルゲンの影響を受けやすいことが特徴とされています。

日本皮膚科学会の診療ガイドラインでも、皮膚の乾燥や免疫反応の異常が発症・悪化に関わると示されています。症状の出方や重症度には個人差があり、年齢や生活環境によっても変化しやすい点が特徴です。

冬にアトピー性皮膚炎が悪化しやすい理由

冬は気温の低下とともに湿度も下がり、皮膚の水分が急速に失われやすくなります。これにより、角質層のバリア機能が低下し、かゆみや炎症が起こりやすくなるのが理由のひとつです。

さらに、暖房による室内の乾燥や厚着による蒸れのほか、汗の刺激なども重なると症状が悪化しやすい環境になります。

原因や症状について、更に詳細を知りたい方はこちらの記事もあわせてご覧ください。
薬剤師が解説 アトピー性皮膚炎の症状とセルフケア方法

アトピー性皮膚炎の症状別ケアと市販薬の選び方

症状に合わないお薬を使うと、十分な効果が得られないことも。ここでは、状態に応じた選び方について解説します。

かゆみ・痛みを抑える

強いかゆみや赤みがある場合には、ステロイド外用薬が選択肢になります。市販薬では、リンデロン、コートf MD軟膏などが代表例です。炎症を抑える作用があり、かゆみの軽減が期待されます。

一方で、長期間や広範囲への使用は、皮膚の萎縮、毛細血管の拡張といった副作用につながることも。用法・用量を守り、改善が見られない場合は、そのまま使い続けず医療機関で相談することが重要です。

また、使用上の困りごとは、薬剤師に相談するのもおすすめです。症状や使用部位を伝えることで、適切な市販薬を提案してもらえますよ。

なお、「この症状に合うお薬がわからない」「ステロイドを使い続けて良いのか不安…」そんなときは、LINEの「つながる薬局」というサービスも活用できます。このサービスは「薬局に相談」という機能を備えており、LINEで友だち追加した後にお好きな薬局をかかりつけ薬局として登録するだけで、その薬局の薬剤師に気軽に相談できます。

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皮膚のカサカサを抑える

乾燥が目立つ場合には、保湿を重視したケアが基本になります。ワセリンは皮膚表面を油膜で覆って水分の蒸発を防ぐため、刺激が少なく幅広い年代で使いやすい保湿剤。加えて、低刺激設計の保湿クリームやローションを併用することで、肌のうるおいを保ちやすくなります。かゆみが強くない場合では、まず保湿中心のケアを続けることが推奨されます。

また、体質や冷えを伴うケースでは、漢方薬の当帰飲子(とうきいんし)が用いられることもあります。血行を促し、皮膚の乾燥やかゆみを和らげる目的で処方されることが多く、使用前には薬剤師や医師への相談が安心です。

かぶれ・患部のジュクジュクを抑える

ジュクジュクした湿疹や浸出液がある場合には、亜鉛華軟膏が選ばれることがあります。患部を保護し、浸出液を吸収する作用が期待できます。

なお、効果を実感するまでに時間がかかることがあり、即効性を求めすぎない点が大切です。炎症が強い場合には、医師の判断でステロイド外用薬と併用されるケースもあるため、自己判断での併用は避け、専門家の助言を受けるようにしましょう。

自宅でできるセルフケア

お薬だけに頼らず、日常生活での工夫を重ねることが症状安定につながります。ここからは、自宅でできるセルフケアについて紹介していきます。

入浴後や朝晩でしっかり保湿する

保湿は、入浴後5分以内を目安におこなうと効果的です。皮膚に水分が残っている状態で保湿剤を塗ることで、うるおいを閉じ込めやすくなりますよ。

また、塗る量の目安としては、塗る面積が大人の手の平2つ分で、軟膏は「大人の人差し指の先から第一関節まで乗せた量」、ローションは「1円玉大」です。なお、こすらず手のひらで押さえるように広げると刺激を抑えられます。

ぬるめのお湯で短時間入浴にする

入浴は38~41℃程度のぬるめのお湯で、20分以内にとどめることが推奨されます。熱すぎるお湯や長時間の入浴は、皮脂を過剰に洗い流し、乾燥を助長する原因になるので注意しましょう。

また、石けんやボディソープも低刺激のものを選び、泡でやさしく洗うことが大切です。

刺激の少ない衣類の素材を選ぶ

衣類の素材も症状に影響します。化学繊維を使用した機能性インナーは、保温性が高い一方で、蒸れや摩擦が刺激になることがあります。

そのため、肌に直接触れる部分は、綿100%など通気性の良い素材を選ぶと安心です。このほかにも、縫い目やタグが当たらない工夫も、かゆみ対策として有効ですよ。

アトピー性皮膚炎かもしれないなら、医療機関の受診が大切

セルフケアや市販薬で改善しない場合、早めの受診が重要です。症状が長引いたり、悪化を繰り返したりする場合には、自己判断での対処に限界があります。

一方で、医療機関では重症度に応じた治療や、外用薬の強さ調整が可能です。適切な治療を早期に始めることで、症状の慢性化や掻き壊しによる二次感染を防ぐことにもつながりますよ。

薬局でできるアトピー性皮膚炎ケアサポート

身近な薬局は、日常的なケアの心強い相談先です。アトピー性皮膚炎に対して薬局でできるケアやサポートについて紹介します。

症状や部位に合った市販薬・保湿剤の提案

薬剤師は、症状の程度や使用部位を確認したうえで、市販薬や保湿剤を提案できます。自己判断では選びにくい場合でも、相談することで安心感が得られるでしょう。

ステロイド外用薬の強さや塗布量の目安をアドバイス

ステロイド外用薬は、部位や年齢によって適した強さが異なるといった特徴があります。誤った使い方をすると副作用のリスクもあるため、必ず医師や薬剤師のアドバイスを受けることが大切です。

また、薬局では塗布量の目安(FTU:フィンガーチップユニット)など、正しい使い方についてくわしく教えてもらえる点もメリットといえます。

薬の併用・スキンケアの相談対応

複数のお薬や保湿剤を使っている場合、併用できるかどうかや塗る順番に悩むこともあるでしょう。薬剤の内容によっては、効果が得られなくなってしまうこともあるかもしれません。

このようなとき、薬局では一人ひとりの症状にあわせた日常のスキンケアの相談も可能です。

症状に合った対策を選び、冬のアトピー性皮膚炎悪化を防ごう

冬は乾燥や寒さの影響で皮膚のバリア機能が低下し、アトピー性皮膚炎の症状が悪化しやすい季節です。かゆみや炎症が強い場合には適切な外用薬を選び、乾燥が目立つときには保湿を中心としたケアを続けるなど、症状に合わせた対策を行うことが悪化予防につながります。

もし「ケア方法が正しいのか不安」「このお薬が自分に合っているのか知りたい」と感じたら、ぜひ「つながる薬局」のサービスを活用してみましょう。「薬局に相談」という機能を使って、かかりつけ薬局として登録した薬局の薬剤師にLINEで相談ができるだけでなく、お薬手帳をLINEで管理することもできるため、薬の併用に関するアドバイスも受けやすくなります。

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ぜひ、症状や生活状況に合わせたサポートを受けながら、冬のアトピー性皮膚炎と上手に向き合っていきましょう。

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