執筆者:看護師・監修者:薬剤師
SNSを開くと、ダイエット法や美容習慣、サプリメント、病気予防に関する健康情報が次々と流れてきます。気になる内容を手軽に知れる点は大きな魅力といえるでしょう。
一方で、「本当に体にいいの?」「信じて大丈夫なの?」と不安を感じた経験はありませんか。たくさんの情報の中には、医学的な根拠がはっきりしない内容や、誤解を招きかねない内容も見受けられます。
情報があふれる時代だからこそ、正しい健康情報を選び取る力が欠かせません。本記事では、SNSで広がる健康情報の現状をふまえながら、正しい情報を見分けるコツや、判断に迷ったときの相談先、薬局で受けられる健康情報サポートについて紹介します。
SNSで広がる健康情報の現状
近年、インターネットの普及により、健康に関する情報は誰でも簡単に発信できるようになりました。短時間で多くの情報に触れられる点は便利な一方で、その分、不確かな情報に触れる機会も増加しています。特に、SNS上の健康情報は拡散されやすく、内容が十分に精査されないまま広がることも少なくありません。
なかでも、多くの人の注目を集めやすい投稿では、科学的根拠よりも「共感」や「話題性」が重視される傾向があります。個人の体験談や感想が、あたかも誰にでも当てはまるかのように受け取られてしまう場面があるのです。
このように、発信者の専門性や情報の出典が明確でないケースも多く、SNSの健康情報には注意が必要です。
ヘルスリテラシーを向上しよう
ネット上の健康情報を正しく活用するためには、ヘルスリテラシーの理解が重要です。基本を押さえることで、情報に振り回される前に立ち止まることができます。
ヘルスリテラシーとは
ヘルスリテラシーとは、「健康に関する情報を入手し、理解して活用する能力」を指します。大切なのは、情報をたくさん知っていることではありません。日々目にする情報をどう受け止め、どう行動に結びつけるかという姿勢そのものが問われます。
また、SNSで見かけた健康法をそのまま信じて試すのではなく、「この情報は誰に向けたものなのか」「今の自分の体調や生活に合っているのか」と立ち止まって考えることも、ヘルスリテラシーの一部です。
たとえば、同じサプリメントや食事法でも、年齢や体質、持病の有無によっても感じ方や影響は異なります。ある人には効果を感じた方法が、別の人にも当てはまるとは限らないのです。
このように、情報に振り回されず、自分の状況に照らし合わせて取捨選択する力は、健康を守るうえでの土台になります。ヘルスリテラシーは、特別な知識ではなく、日常の中で育てていける力といえるでしょう。
ヘルスリテラシーの重要性
ヘルスリテラシーが高まると、健康情報に触れたときに、必要以上に不安を感じにくくなります。情報をそのまま受け取るのではなく、一度立ち止まって考えられるようになることで、誤った自己判断を避けやすくなるでしょう。自分にとって本当に必要なケアを選べるようになり、健康行動の選択肢も自然に広がっていきます。
一方で、ヘルスリテラシーが低い状態では、強い言葉や極端な表現に影響されやすくなってしまいます。その結果、無理な健康法を続けてしまったり、受診が必要なタイミングを逃してしまったりすることもあるかもしれません。日々の安心につなげるためにも、情報との付き合い方を見直す視点が大切です。
正しい情報を見分けるためのコツ
SNSやネット上にある健康情報から正しい情報を見分けるには、いくつかのコツを押さえるのがおすすめです。
正しい情報を見分けるための基本
まず確認したいのが、情報の発信元です。医師や薬剤師、公的機関など、専門性が明確な発信者かどうかを意識しましょう。次に注目したいのは、科学的根拠の有無です。研究結果やガイドラインへの言及、具体的な出典が示されているかが判断材料のひとつとなります。
このほか、一つの情報だけで判断せず、複数の情報を比較する姿勢も欠かせません。異なる視点に触れることで、情報の偏りに気づきやすくなります。家族や友人など第三者の意見を取り入れることで、冷静に考え直すきっかけが生まれることもあるでしょう。
情報を判断する頭文字「か・ち・も・な・い」を参考に
健康情報を判断する目安として、聖路加国際大学の中山和弘教授が提唱している「か・ち・も・な・い」という考え方があります。
● 「か」書いた人は誰か
● 「ち」違う情報と比べたか
● 「も」元ネタは何か
● 「な」何のために書かれているか
● 「い」いつの情報か
これらを意識することで、情報の受け止め方が整理しやすくなります。SNSで流れてきた情報をすぐに信じるのではなく、一つひとつ当てはめて考えるだけでも、冷静に判断しやすくなるでしょう。
正しい情報か分からないときの相談先
健康情報について判断に迷ったときは、専門家に相談できる場所を知っておくことが安心につながります。自分だけで答えを出そうとせず、「確認する」という選択肢を持つことも大切です。
そんなとき、かかりつけ医は体調や既往歴をふまえた助言が受けられる相談先です。このほか、身近な存在として、かかりつけ薬局を活用する方法もあります。薬局では、薬剤師に直接、医薬品やサプリメントについて相談できる点が特徴です。
なお、全国の医療安全支援センターでは、医療に関する一般的な相談を受け付けています。「この医療情報は本当に正しいの?」「どこに相談したらいい?」など、医療にまつわる心配ごとや判断に迷った場合の窓口として、心強い存在になるでしょう。
薬局で出来る健康情報サポート
健康情報に迷ったとき、薬局は「正しい情報を相談できる身近な窓口」として活用できます。SNSで見かけた健康法やサプリメントについて、「試しても大丈夫なのか」「今の自分に合っているのか」と感じたときも、心強い相談先の一つになります。
また、薬局では、服用中のお薬との飲み合わせや、体調・生活状況をふまえたアドバイスが受けられます。情報を一度整理し、専門家の視点を通して確認することで、一人で不安を抱え込まずに済むでしょう。
なお「直接薬局に行く時間がない」「まずは相談だけしてみたい」という場合には、LINEの「つながる薬局」のサービスも役立ちます。友だち登録後にかかりつけ薬局として登録した薬局の薬剤師に、LINEを通じて相談ができるのが特徴のひとつ。SNSで見かけた健康情報やサプリメント、服用中のお薬についても、身近な薬剤師へ気軽に確認できる点もおすすめです。
日常の中で気軽に専門家とつながれる環境を整えておくことで、健康情報との向き合い方も、より安心できるものになります。気になる情報に出会ったときは、まずは一度確認する習慣を持つことが大切です。判断に迷うことがあれば、一人で抱えずに相談してみましょう。その習慣が、情報に振り回されないヘルスリテラシーにつながりますよ。
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