執筆者・監修者:薬剤師
「なぜ鼻づまりは起こる?」
「鼻づまりを解消するにはどうしたらよい?」
「鼻づまりに効く市販薬は?」
鼻づまりでお困りの方であれば、上記のように考えることもあるでしょう。
鼻づまりを根本から解決するには、粘膜の腫れや構造的な問題など、自身の原因に合わせた的確なアプローチが必要です。
当記事では、鼻づまりの症状の見分け方から即効性のある裏ワザ、状況に応じた市販薬の選び方まで解説します。具体的なセルフケアの方法も紹介するため、最後まで読めば鼻づまりの不快感から解放され、健やかな毎日を取り戻せるようになるでしょう。
なぜ鼻づまりは起こる?主な原因と見分け方
鼻づまり(鼻詰まり)とは、粘膜の腫れや鼻水の停滞など、体内で生じているさまざまな異変によって呼吸が妨げられる状態です。症状を引き起こすメカニズムは多岐にわたり、適切に対処するには自身の状態を正しく把握することが欠かせません。
本章では、鼻づまりが起こる代表的な5つの原因と見分け方について解説します。
ウイルス感染による風邪
ウイルス感染による風邪では、鼻の粘膜が炎症を起こして腫れが生じることで通り道が狭くなり、鼻づまりが引き起こされます。
体内に侵入したウイルスを排除しようとする防御反応が働くため、以下のような体調の変化が起こるのが一般的です。
● 鼻水:透明から黄緑や黄色い粘り気のあるものへ変化する
● 喉の症状:ヒリヒリとした痛みや違和感を伴う
● 全身症状:発熱や倦怠感、咳などが現れやすい
上記のような粘膜の腫れや諸症状は、からだがウイルスを外へ追い出そうと戦っているサインといえます。
花粉やハウスダストによるアレルギー性鼻炎
アレルギー性鼻炎による鼻づまりは、花粉やハウスダストなどの特定物質に対する過剰な免疫反応が原因です。 鼻の粘膜が激しく炎症を起こして腫れるため、空気の通り道が塞がれて息苦しさを感じます。
アレルギー性鼻炎では、以下の特有の兆候が見られます。
● 鼻水:透明でサラサラした水のような状態
● くしゃみ:発作的に何度も連続して出る
● 目の症状:強いかゆみや充血を伴う
アレルゲンを吸い込むことで症状が誘発されるため、周囲の環境や季節に注意することが重要です。
黄色い鼻水と顔の痛みが特徴の副鼻腔炎
副鼻腔炎による鼻づまりは、鼻の奥にある副鼻腔という空洞に細菌が繁殖し、膿が溜まることで引き起こされます。風邪の後に発症しやすく、粘膜の腫れによって膿の出口が塞がれるため、顔の圧迫感や不快感が生じるのが特徴です。
副鼻腔炎では、以下の症状が見られます。
● 鼻水:黄色や緑色のドロっとした濃い色をしている
● 痛み:頬、目の周り、額などに痛みや重い感じがある
● 嗅覚:鼻の中から嫌な臭いがしたり、匂いを感じにくかったりする
鼻の症状に加えて頭重感や顔面の痛みがあるなら、早めに専門医へ相談しましょう。
点鼻薬を使いすぎたことによる薬剤性鼻炎
薬剤性鼻炎は、血管収縮剤入りの点鼻薬を慢性的に使いすぎた結果、鼻の粘膜が慢性的に厚く腫れてしまう状態です。
点鼻薬の刺激で粘膜が自律的な収縮力を失い、逆に腫れが悪化することで鼻づまりが起こります。以前より点鼻薬の効果が短くなったり、使用しないと鼻が全く通らなかったりする場合は、本症状の可能性が高いです。
不適切な頻度での使用は回復を遅らせる恐れがあるため、用法用量を守っても改善しないときは早めに受診しましょう。
鼻中隔弯曲症や鼻茸などの物理的な障害
物理的な障害は、鼻の構造そのものが空気の通り道を塞いでしまうことで起こります。鼻を隔てる仕切りが曲がる弯曲症(わんきょくしょう)や、粘膜がポリープ状になった鼻茸(はなたけ)が壁となるのが原因です。
物理的な障害の見分け方として、以下の兆候が挙げられます。
● 常に片側の鼻だけがつまっている
● 季節に関わらず一年中慢性的に鼻閉がある
● 睡眠時にいびきをかくことが多い
物理的な障害はセルフケアでの改善が難しいため、気になる場合は専門医を受診しましょう。
なお、鼻づまりの症状を薬局・薬剤師に相談するなら、LINEでできる「つながる薬局」のサービスがおすすめです。友だち登録後にかかりつけ薬局を登録すれば、薬局・薬剤師へ気軽にLINEで相談ができます。
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今すぐ鼻づまりを解消したいときの即効テクニック
鼻づまり解消を今すぐしたい場面では、交感神経への刺激や血行の促進が有効なアプローチです。お薬に頼らず手軽に実践できる裏ワザを知っておけば、仕事中や就寝前など、場所を選ばずに不快感の改善が可能です。
本章では、家庭や外出先で役立つ鼻づまりを解消する具体的なテクニックについて解説します。
脇の下を圧迫する
脇の下を刺激して自律神経に働きかけることで、一時的に鼻の通りをスムーズにできます。つまっている鼻の穴とは反対側の脇に以下の手順で圧力を加えると、交感神経が刺激されて鼻粘膜の血管が収縮し、一時的に腫れが引きます。
1.500ml程度のペットボトルや、拳を作った手を用意する
2.詰まっている鼻と反対側の脇の下に、用意した物を挟み込む
3.そのままグッと圧迫し、30秒から1分ほど姿勢を維持する
特別な道具がなくても即座に実践できるため、外出先や仕事中でも活用できる便利な方法です。ただし効果は一時的であるため、鼻づまりがひどいときの応急処置として取り入れてみてください。
蒸しタオルで鼻を温める
鼻を直接温めることで、局所の血流が改善され、粘膜のうっ血による鼻づまりを緩和できます。温かい蒸気が鼻腔内の加湿を促し、粘り気の強い鼻水を排出しやすくする効果も期待できます。
家庭で簡単にできる蒸しタオルの作り方と手順は、以下のとおりです
1.タオルを水で濡らして絞り、電子レンジで30秒から1分ほど加熱する
2.40度前後の心地よい温度になったら、鼻の付け根を覆うように当てる
3.蒸気を鼻から吸い込みながら、数分間ゆっくりと安静にする
手軽にリラックス効果も得られるため、就寝前のセルフケアとして取り入れるのがおすすめです。
鼻づまり解消に効くツボを押す
鼻の周囲にある特定のツボを刺激することで、不快な鼻づまりの解消を素早く促せます。ツボを押すことで血行がよくなり、鼻粘膜の腫れが引きやすくなるからです。
以下の代表的な部位を、指の腹で数十秒ほど揉んでみましょう。
● 迎香(げいこう):小鼻の両脇にあるくぼみ
● 印堂(いんどう):眉間の中央

道具を使わずどこでも実践できるため、仕事中などの応急処置としても役立ちます。
つらい鼻づまりを抑える市販薬の選び方
鼻づまりの症状を速やかに解消し、日常生活を快適に過ごすには、自身の状況に合わせた適切なお薬の選択が重要です。薬局で購入できる製品には多様な種類があり、使用感や効果の持続時間にも違いがあります。
本章では、つらい鼻づまりを抑える市販薬の選び方について解説します。
即効性を求めるなら点鼻薬
急いで鼻の通りを改善したい場面では、即効性に優れた血管収縮剤配合の点鼻薬による鼻づまり解消が有効です。数分で粘膜の腫れを鎮める作用があるものの、長期の連用は薬剤性鼻炎を招くリスクがあるため注意が必要です。
主な市販薬として、以下の製品が挙げられます。
● ナザール「スプレー」
● パブロン点鼻
● エージーアレルカットC
血管を収縮させて一時的に空気の通り道を広げる仕組みのため、症状があるときのみの使用に留めるのがよいでしょう。用法用量を守り、症状が改善しない場合は漫然と使い続けず医療機関を受診しましょう。
眠くなりにくい第2世代抗ヒスタミン薬
日中の活動や仕事への影響を最小限に抑えたいなら、眠気の副作用が少ない第2世代抗ヒスタミン薬による鼻づまり解消が適しています。
脳内へお薬の成分が移行しにくい設計のため、集中力を維持しながらアレルギー症状を緩和できるのがメリットです。
代表的な市販の鼻炎薬として、以下の製品が挙げられます。
● アレグラFX
● クラリチンEX
● アレジオン20
従来のお薬で眠気が気になっていた方でも、比較的安心して服用できる選択肢といえるでしょう。自身のライフスタイルに合わせ、パフォーマンスを維持できる最適なお薬を見つけてください。
根本から整えるステロイド点鼻薬と漢方薬の活用法
症状の根本的な改善を目指すなら、抗炎症作用を持つステロイド点鼻薬や体質に働きかける漢方薬の活用が効果的です。
即効性では血管収縮剤に譲るものの、粘膜の過敏性を抑えて良好な状態を長く保てるメリットがあります。
代表的な市販薬の種類は、以下のとおりです。
● ステロイド点鼻薬:ナザールαAR、フルナーゼ点鼻薬
● 漢方薬:葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)
ステロイド点鼻薬は局所への作用が中心であるため全身への副作用が少なく、漢方薬は眠気が出にくい点が魅力といえます。継続して使用することで鼻のとおりが安定し、不快な症状を繰り返さない身体作りをサポートしてくれるでしょう。
なお、市販薬を使用する場合には電子お薬手帳に記録しておくと便利です。
LINEで使える「つながる薬局」のサービスなら、友だち登録後にお好きな薬局をかかりつけ薬局として登録するだけで電子お薬手帳機能を利用できます。
「つながる薬局」の電子お薬手帳機能であれば、市販薬の記録も残せるため、ぜひご活用ください。
夜の鼻づまりで眠れないときの対処法
夜間に鼻がつまって呼吸が苦しくなると、眠りが浅くなり、翌日の体調にも悪影響を及ぼします。寝る時の環境を整えたり、物理的に鼻の通りを改善したりするセルフケアを取り入れれば、睡眠の質を高められます。
朝までぐっすりと休むために有効な具体的な対処法について、詳しく確認していきましょう。
鼻うがいで鼻腔内の汚れやアレルゲンを洗い流す
鼻腔内の粘液やアレルゲンを物理的に洗い流す鼻うがいは、粘膜機能を回復させ、夜の不快感を軽減するセルフケアです。鼻の奥に停滞した汚れを直接除去できるため、炎症をやわらげ、鼻通りの改善に効果を発揮します。
痛みを感じずに実施するには、以下の3つのポイントをおさえましょう。
● 体液に近い浸透圧の生理食塩水を使用する
● 体温に近い36度前後のぬるま湯でおこなう
● 「エー」と声を出しながら流し込み、耳への圧力を逃がす
水道水をそのまま使うと鼻粘膜を刺激して痛みの原因となるため、適切な洗浄液の準備が重要です。適切な方法で鼻内を清潔に保つ習慣を身につけ、質の高い睡眠を確保しましょう。
寝る姿勢の工夫と寝室の加湿で睡眠の質を上げる
寝る時の姿勢や寝室の環境を見直すことで、鼻のうっ血が緩和され、睡眠の質を向上させられます。重力の影響で鼻粘膜が腫れやすくなる夜間は、物理的なアプローチが症状の軽減に役立ちます。
具体的な対策として、以下のポイントを意識して環境を整えましょう。
● 上半身をクッションなどで少し高くするか、横向きで寝て鼻への血流を分散させる
● 加湿器を活用し、部屋の湿度を50~60%の範囲で一定に保つ
空気が乾燥すると粘膜の炎症が悪化しやすいため、適切な湿度維持は欠かせません。体位の工夫と乾燥対策を組み合わせることで、鼻腔のとおりがスムーズになり、朝まで快適に休めるようになるでしょう。
まとめ
鼻づまりを適切に解消するには、原因が炎症によるものか構造的な問題かを見極め、個々の状態に合わせた対策を講じることが重要です。
即効性のある市販薬は便利ですが、用法用量を守らなければ薬剤性鼻炎を招く恐れがあるため慎重に活用しましょう。
また、夜間の不快感には鼻うがいや寝室の環境調整といったセルフケアを組み合わせることで、睡眠の質向上も期待できます。
当記事で紹介した情報を参考に、症状に合った最適な対処法を選択して、鼻のとおりがスムーズな快適な生活を取り戻してください。
なお、鼻づまり解消に市販薬を使う場合には、LINEで使える「つながる薬局」のサービス利用がおすすめです。「つながる薬局」であれば、友だち登録後お好きな薬局をかかりつけ登録するだけで、薬局・薬剤師へのLINE相談や市販薬も記録できる電子お薬手帳機能が使えます。
安心して鼻づまりの市販薬を使いたい方は、ぜひ「つながる薬局」をご活用ください。


