執筆者・監修者:薬剤師
「夏に水虫が増えるのはなぜ?」
「水虫の症状や特徴は?」
「水虫の治療法や予防法は?」
夏になると足のムレやかゆみが気になり、上記のように水虫を意識する方も多いのではないでしょうか。水虫は高温多湿な夏に悪化しやすく、早めの対処と予防が重要です。この記事では、水虫の原因や種類、夏に増える理由、効果的な治療法や日常生活での対策までをまとめて解説します。最後まで読めば、かゆみの悩みから解放され、夏を快適に過ごすための具体的な行動が見えてくるでしょう。
夏に水虫が悪化する原因とメカニズム
高温多湿な夏は、皮膚トラブルが起こりやすく、特に足まわりの不快感が増しやすい季節です。毎年この時期になると水虫に悩まされる人が増える背景には、環境要因が深く関係しています。ここでは、夏に水虫が悪化する原因やメカニズムについて詳しく見ていきましょう。
水虫が好む環境とは
水虫の原因である白癬菌(はくせんきん)は、高温多湿の環境を好みます。特に活発に増殖しやすいのは、湿度70%以上、気温15℃以上の条件下です。また、皮膚の角質層にあるケラチンを栄養源とし、蒸れやすい足の指の間に定着しやすい性質を持ちます。そのため、通気性の悪い靴や靴下の着用、汗や汚れの放置は菌の繁殖を促進します。
夏に水虫が増える理由
夏に水虫が増える主な理由は、高温多湿な環境と多汗によるものです。特に梅雨から夏にかけての蒸し暑さは、白癬菌にとって最適な環境となります。夏は汗をかきやすく、足が蒸れやすくなるため、通気性の悪い靴や靴下の着用、長時間の靴の使用により、足の湿度が高まり白癬菌の繁殖を助長します。また、冬になると症状が軽減されるため、治ったと誤解しがちです。しかし、白癬菌は皮膚の奥に残っていることが多く、夏の高温多湿な環境で再び増殖し、症状が再発することがあります。
このように、水虫は夏に再発する傾向があるため、適切な予防と早期の対処が重要です。
夏の水虫の症状と特徴
夏の水虫は汗や湿度の影響で悪化しやすく、発症部位によって症状に違いがあります。主な水虫のタイプと特徴は以下の通りです。
● 趾間(しかん)型:足の指の間がふやけて白くただれ、かゆみや痛みがでる
● 小水疱型:足裏や側面に小さな水疱ができ、破れるとかゆみや皮むけが起こる
● 角質増殖型:かかとの角質が厚くなり、白くカサつきやすいが自覚しにくい
● 手白癬:手にも感染することがあり、手のひらに皮むけやひび割れが見られる
● 爪白癬:爪が白く濁る、厚くなり変形する、もろくなる等の症状が現れる
いずれも見た目だけで判断せず、医師の診断が必要です。
なお、「水虫かな?」と思ったら、一度薬局へ相談してみるのもよいでしょう。
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夏の水虫に効果的な対処法
気温や湿度が高くなる夏は、足元の不快感が悪化しやすい時期です。水虫の症状を軽くするには早期対応が欠かせません。ここでは、夏の水虫に効果的な3つの対処法について解説します。
病院での水虫治療
水虫の治療には、皮膚科での正確な診断と処方薬の使用が最も効果的です。自己判断で市販薬を使うと、症状が進行して長引くおそれがあります。医療機関では顕微鏡検査で白癬菌の有無を確認して診断するのが一般的です。症状に応じたお薬が処方されますが、爪やかかとに症状がある場合は、外用薬に加えて内服薬による治療がおこなわれることもあります。
内服薬は副作用に注意が必要なため、医師の指導に従い、定期的な検査を受けるようにしましょう。なお、処方薬は見た目の症状が消えた後も一定期間使用し続けることが大切です。
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一般用医薬品による水虫治療
水虫は市販の一般用医薬品でも治療が可能です。薬局で購入できる一般用医薬品は外用薬のみで、クリーム・液体・スプレーなど複数のタイプがあります。患部の状態にあわせて剤形を選ぶことが、効果を高めるポイントです。
水虫の外用薬は、塗布前に足を洗い、しっかり乾燥させることでお薬の浸透がよくなります。症状が消えたように見えても、1か月以上は継続使用するようにしましょう。途中で治療をやめると、水虫が再発するリスクが高まるため注意が必要です。爪に症状がある場合は、一般用医薬品では対応が難しいため、皮膚科を受診しましょう。
日常生活での水虫ケア
水虫の予防と再発防止には、日常生活での適切なケアが重要です。以下に効果的な水虫対策を紹介します。
● 足は石鹸で洗い、指の間までしっかり乾燥させる
● 通気性のよい靴・靴下を選ぶ
● 靴は毎日履き替えて乾かす
● 剥がれてきた皮は無理に剥がさない
これらの対策を日常生活に取り入れることで、水虫の予防と再発防止に役立つでしょう。
水虫予防に取り入れたい!夏の生活習慣
気温と湿度が高まる夏は、足元のトラブルが増えやすい時期です。感染リスクを下げるには、日々の習慣を見直すことが不可欠です。ここでは、夏の水虫予防につながる生活習慣に取り入れられる対策について紹介していきます。
毎日の足のケアルーティン
夏は汗をかきやすく、足が蒸れて水虫が発症・悪化しやすい季節です。以下のように、毎日のケアルーティンを見直すことが予防につながります。
● 石鹸で足を丁寧に洗い、指の間も清潔に保つ
● 洗浄後はタオルでしっかり乾かし、湿気を残さない
● 吸湿性の高い綿素材の靴下を選び、汗をこもらせない
● 靴下は毎日替え、同じ靴を続けて履かないようにする
● サンダルや通気性のよい靴で、足のムレを軽減する
汗の多い夏だからこそ、こまめなケアで菌の繁殖を防ぐことが大切です。
公共施設での水虫感染予防策
公共施設での水虫感染を防ぐには、特に夏場の高温多湿な環境下での対策が重要です。以下のポイントを実践しましょう。
● 温泉・プール・スポーツジムなどではサンダルやスリッパを着用し、素足での歩行を避ける
● 他人とスリッパやバスマットを共有しないよう、共有物の使用を控える
● 帰宅後は石鹸で足を洗い、しっかり乾燥させて足を清潔に保つ
● 自分専用のタオルを使用して他人との共有を避ける
これらの対策を日常生活に取り入れることで、公共施設での水虫感染リスクを効果的に低減できます。
家族内での水虫感染予防策
夏は高温多湿で白癬菌が活発になり、家庭内感染も増加しやすくなります。特に次の対策を意識しましょう。
● 夏場は菌の繁殖スピードが早まるため、湿ったバスマットは個別に使う
● 汗に白癬菌が混ざる可能性があるため、帰宅後すぐに足を石鹸で洗い、乾かす習慣をつける
● 夏は床が湿気を帯びやすく、菌が付着・拡散しやすいため、室内でも素足での移動は避ける
● 高湿度の空間は菌の温床になるため、扇風機や除湿器で脱衣所や寝室の湿度管理をおこなう
● 夏季は無症状でも感染しやすいため、家族全員での診察や治療を検討する
夏だからこそ意識したい環境管理と接触対策で、家庭内の水虫感染を防ぎましょう。
まとめ
高温多湿な夏は水虫が悪化しやすく、早期対処と予防が欠かせません。足を清潔に保ち、通気性のよい靴や靴下を選ぶなど、日常のケアが再発防止につながります。水虫の症状に気づいたら、薬局での相談や皮膚科の受診も選択肢となります。当記事を参考に、適切な治療と生活習慣を取り入れ、快適な夏を過ごすための一歩を踏み出してください。
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