ステロイド外用薬の使い方ガイド!使用量の目安や塗る順番、副作用を解説

お薬

執筆者・監修者:薬剤師

「ステロイド外用薬の塗るタイミングは?」
「正しい塗り方や適切な使用量は?」
 「他製品と併用する場合の使い方は?」

ステロイド外用薬を使用中の方であれば、上記のようにお考えの方もいるのではないでしょうか。ステロイド外用薬は強力な抗炎症作用を持ちますが、不適切な使用は副作用や症状悪化を招く恐れがあります。

当記事では、ステロイド外用薬の正しい使い方や使用量の目安、他製品と併用する場合の注意点、使い方における注意、強さ別の代表的な市販薬について解説します。

最後まで読めば、ステロイド外用薬の性能を最大限に引き出すテクニックがわかり、副作用のリスクを抑えた安全なセルフケアが実践できるでしょう。

ステロイド外用薬の正しい使い方

ステロイド外用薬は、皮膚の炎症を抑えるのに高い効果を発揮する塗り薬です。しかし、自己判断で不適切な使用を続けると、十分な効果が得られず、予期せぬ症状の悪化を招く恐れがあります。

本章では、ステロイド外用薬の塗る回数やタイミング、塗り方などの正しい使い方を解説します。

塗る回数とタイミング

ステロイド外用薬は、原則として1日1~2回の頻度で塗布することが推奨されます。2回塗る場合は、朝と入浴後に塗るのが一般的です。塗り薬を効率よく患部に浸透させるため、以下のタイミングを意識して塗りましょう。

 お風呂上がりの直後(ほてりがおさまった後)
 朝の洗顔や着替えの際
 石鹸で汚れを洗い流した後
 水分を含み皮膚が潤っているとき

とくに入浴後は血行が促進され、塗り薬が角質層まで吸収されやすくなります。からだを拭いてから5~10分以内(皮膚に潤いがあるうち)を目安に塗りましょう。

適切な塗り方

ステロイド外用薬は、皮膚を擦らずに優しく乗せるように広げるのが正しい塗り方です。患部にすり込むように塗ると、摩擦による刺激で皮膚の状態が悪化する恐れがあります。塗り薬の浸透を高めつつ、患部を保護するために以下の手順で塗りましょう。

  1. 指先の腹を使い、患部へ置くように塗り薬をのせる
  2. 皮膚のキメ(溝)の流れに沿って、一方方向へ伸ばす
  3. 塗り広げた後に、肌がテカる程度の厚さを保つ

肌の溝に沿って丁寧になじませることで、成分が均一に行き渡りやすくなります。強い力で塗り広げるのではなく、皮膚の表面を保護するイメージで塗りましょう。

ステロイド外用薬の使い方で重要な使用量の目安

ステロイド外用薬は、適切な分量を把握して使用すれば、副作用のリスクを最小限に抑えつつ、速やかな症状改善が期待できます。

本章では、ステロイド外用薬の効果を最大限に引き出す使用量や塗る厚さの目安を解説します。

1FTUとは?

ステロイド外用薬の使用量を測る基準として、フィンガーチップユニット(FTU)という単位が用いられます。成人の人差し指の先から第一関節まで塗り薬を乗せた量が1FTUに相当し、重量は約0.5gです。

以下の項目を参考に、患部の広さに合わせた分量を確認してください。

 1FTUは手のひら2枚分の面積に塗る目安
 ローション剤の場合は1円玉大の大きさが1FTU
 5g入りのチューブであれば約10回分に該当

適切な分量を守る習慣が、副作用を防ぎながら効果を高めるうえで重要です。

塗る厚さの目安

ステロイド外用薬を塗布した際、肌の表面がテカる程度の厚さを保つとよいでしょう。軟膏などを薄く伸ばしすぎると、塗りムラが生じて炎症を十分に抑えられず、治りが遅くなるリスクを伴います。適切な厚みを確認するには、以下の基準を参考にしてください。

 塗った後に皮膚がしっとりと光って見える
 ティッシュを患部に当てたとき、軽くくっつく
 患部を保護するように膜が張っている感覚がある

テカリや密着感を意識して、適切な塗布量を毎日維持しましょう。

なお、ステロイド外用薬の塗り方を薬局・薬剤師に相談するなら、LINEでできる「つながる薬局」のサービスがおすすめです。友だち登録後にかかりつけ薬局を登録すれば、薬局・薬剤師へ気軽にLINEでステロイド外用薬の塗り方について相談できます。

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ステロイド外用薬と他製品を併用する場合の使い方

皮膚のトラブルを抱えているときは、ステロイド外用薬以外に複数のケア用品を併用する場面が多くあります。複数の製品を重ねて使用する際は、使用の前後関係によって塗り薬の浸透率や肌への刺激性が大きく変化する可能性があります。

本章では、ステロイド外用薬と他製品を併用する場合の安全かつ効率的な使い方の手順を確認していきましょう。

軟膏・クリーム・保湿剤などと併用する場合

保湿剤とステロイド外用薬を併用する際は、広範囲に保湿剤を塗った後、必要な箇所にだけステロイド外用薬を重ねる手順が推奨されます。先に肌の土台を整えることで、皮膚のバリア機能を補いながら塗り薬をスムーズに広げられるからです。

効率的なスキンケアを実践するために、以下の流れを意識しましょう。

  1. 保湿剤を必要な範囲へムラなく伸ばす
  2. 赤みや痒みがある患部を特定する
  3. 炎症部位にのみステロイド外用薬を優しく重ねて塗る

正しい順番を守ることで、塗り薬の成分を患部へ集中的に作用させることが可能です。

化粧品と併用する場合

化粧品とステロイド外用薬を併用する際は、塗り薬を先に塗布して患部を保護しましょう。ファンデーションなどで患部を塞ぐと、塗り薬の浸透を妨げ炎症を悪化させる可能性があります。メイク時は、以下の注意点を守って対応しましょう。

  1. 洗顔後の清潔な肌へ最初に塗り薬をなじませる
  2. 数分置いて塗り薬が定着してからメイクを始める
  3. 患部を擦らず優しく叩くようにメイクをのせる

なお、肌トラブルがひどい時期は、患部へのメイクを控えるのが理想的です。皮膚の状態を最優先に考え、慎重にケアを進めましょう。

ステロイド外用薬の使い方における注意点

ステロイド外用薬は正しく使えば安全な塗り薬ですが、塗る場所や使用期間によって反応の出方は一様ではありません。リスクを回避して効果的に使うには、守るべきルールがあります。

本章では、ステロイド外用薬の使い方における注意点を詳しく見ていきましょう。

部位により吸収率が異なる

ステロイド外用薬を使用する際は、からだの部位によって塗り薬の吸収率が異なる点に注意が必要です。腕の皮膚を基準とした場合、以下のように吸収率が異なります。

  あご:約6倍
  :約13倍
  陰部:約42倍

とくに吸収率が高い部位や子供の皮膚には、作用が穏やかなランクの塗り薬を選択することが欠かせません。腕と同じ感覚で強い塗り薬を使うと、思わぬ肌トラブルを引き起こすリスクが高まります。

部位ごとの性質に適した塗り薬を使い分け、副作用を未然に防ぎましょう。

長期連用により局所的に副作用が出ることがある

ステロイド外用薬を長期連用すると、塗布した部位に特有の症状が現れる場合があります。代表的な副作用には、皮膚の細胞増殖が抑えられて薄くなる皮膚萎縮や、血管が透けて見える毛細血管拡張が挙げられます。

ステロイド外用薬を長期で使う際は、以下の症状の変化に注意を払いましょう。

  皮膚が薄くなり、わずかな刺激で内出血しやすくなる
 頬などの毛細血管が浮き出て赤ら顔のように見える
 ニキビのような発疹や多毛といった症状が局所的に出る

上記の変化は、塗り薬の使用を適切に中断したり回数を調整したりすることで、多くは元の状態へ回復するため、過度に心配しすぎる必要はありません。添付文書に記載された使い方や期間を正しく守り、肌の様子を観察しながら活用してください。

市販されているステロイド外用薬の強さと代表例

市販のステロイド外用薬には、ストロング・ミディアム・ウィークの3種類の強さの塗り薬が販売されています。医療用のみで扱われる強さであるストロンゲスト・ベリーストロングとは異なり、症状や部位に合わせて自身の判断で選択が可能です。

市販されているステロイド外用薬の強さ別の代表的な製品名を、以下にまとめました。

  ストロング(強い):ベトネベートN軟膏AS、フルコートf
 ミディアム(中くらい):セロナ、新リビメックスコーワ
 ウィーク(弱い):テラ・コートリル、コートf MD軟膏

強力なストロングは厚い皮膚や炎症が強い部位に適しており、ウィークはデリケートな顔や子供への使用に向いています。ランクごとの特徴を把握することで、副作用を抑えつつ効果的なセルフケアを実現できるでしょう。

なお、市販薬を使用する場合には電子お薬手帳に記録しておくと便利です。

LINEで使える「つながる薬局」のサービスなら、友だち登録後にお好きな薬局をかかりつけ薬局として登録するだけで電子お薬手帳機能を利用できます。「つながる薬局」の電子お薬手帳機能であれば、市販薬の記録も残せるため、ぜひご活用ください。

ステロイド外用薬の使い方についてよくある質問

ステロイド外用薬の使い方についてよくある質問に回答します。疑問点は早期に解決しておきましょう。

市販の外用薬を使っても治らないときは?

市販のステロイド外用薬を5〜6日間使用しても改善が見られない場合は、速やかに皮膚科を受診してください。自己判断で漫然と継続すると、症状を悪化させたり本来の疾患を見逃したりするリスクが高まります。

セルフケアでの使用は最大でも2週間までとし、赤みや痒みが引かない場合や、患部が化膿してジュクジュクしてきた際は直ちに使用を中止しましょう。専門医の診察を受け、状態に合わせた適切な治療を受けることが大切です。

ステロイド外用薬を使うと肌が黒くなる?

ステロイド外用薬の使用によって皮膚が黒ずむことはなく、変色の正体は激しい炎症による「炎症後色素沈着」です。皮膚の炎症が重いほど、治った後にメラニン色素が残って黒く見えやすくなります。

跡を残さず綺麗に治すには、むしろステロイド外用薬を適切に活用して炎症を早期に鎮める対応が欠かせません。早期に皮膚の状態を安定させることが、健やかな肌を保つための近道といえるでしょう。

まとめ

ステロイド外用薬は、症状に合わせた回数や適切な使用量を守ることで、副作用を抑えつつ高い効果を発揮します。入浴後の清潔な肌に1FTUの目安量を優しく伸ばし、保湿剤や化粧品と併用する際は正しい順番を守ることが大切です。

部位による吸収率の違いや市販薬のランクを正しく理解し、肌の状態を観察しながら慎重にセルフケアを進めてください。

当記事の内容を参考に適切なセルフケアを実践し、改善が見られない場合は早めに皮膚科を受診して健やかな肌を目指しましょう。

なお、ステロイド外用薬を使う場合には、LINEで使える「つながる薬局」のサービス利用がおすすめです。「つながる薬局」であれば、友だち登録後お好きな薬局をかかりつけ登録するだけで、薬局・薬剤師へのLINE相談や市販薬も記録できる電子お薬手帳機能が使えます。

安心してステロイド外用薬を使いたい方は、ぜひ「つながる薬局」をご活用ください。

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