尿路結石の初期症状を見逃さない!食生活と運動から見直す予防の基本

健康・予防

執筆者・監修者:薬剤師

「背中や腰に突然強い痛みが出たけれど、尿路結石だろうか?」
「血尿が出た場合は、すぐ病院へ行くべき?」
「尿路結石を予防するには、食生活をどのように見直せばよい?」

上記のような疑問や不安を抱えている方もいるのではないでしょうか。

尿路結石は、腎臓や尿管などに結石ができる病気です。尿管に結石が詰まると、背中や腰、脇腹に突然強い痛みが現れる場合があります。発熱や悪寒を伴う場合は、感染症が重なっている可能性があるため注意が必要です。

本記事では、尿路結石の初期症状や原因、受診の目安、治療方法、日常生活で取り組める予防法を解説します。

最後まで読めば、見逃したくない症状や受診のタイミングを把握し、尿路結石の発症・再発予防に向けて生活習慣を見直せるでしょう。

尿路結石の初期症状とは?見逃したくないサイン

尿路結石とは、尿に含まれるカルシウムやシュウ酸などが結晶化し、腎臓から尿道までの尿路に結石ができる病気です。

尿路結石と尿管結石の違いは、結石を指す範囲にあります。尿路結石は尿の通り道にできる結石の総称で、尿管に結石があるものが尿管結石です。

血尿が治まり、尿がきれいに見えても結石が残っている可能性があります。

本章では、背中や腰に現れる強い痛みと、血尿・排尿時の違和感について解説します。

背中や腰に強い痛みが突然現れる

尿路結石の代表的な症状は、背中や腰、脇腹などに突然現れる強い痛みです。腎臓内にある結石は症状を起こさないこともありますが、尿管へ移動して尿の流れを妨げると、尿管や腎臓に圧力がかかります。

尿管が結石を押し出そうとして収縮するため、痛みが強くなったり弱くなったりする場合もあります。下腹部や足の付け根まで痛みが広がるほか、吐き気や嘔吐、冷や汗を伴うことも少なくありません。

姿勢を変えても楽にならないほどの痛みが急に出た場合は、我慢せず医療機関を受診しましょう。

血尿や排尿時の違和感が現れることもある

結石が尿路の粘膜を傷つけると、血尿が現れる場合があります。尿が赤色や褐色になって目で確認できることもあれば、見た目ではわからず尿検査で初めて見つかることもあります。

結石が膀胱に近い位置まで移動すると、尿が近い、排尿しても残っている感じがする、排尿時に痛むなどの症状が現れやすくなるでしょう。

血尿や排尿時の違和感は、膀胱炎や腎臓病、泌尿器系のがんでも起こる症状です。痛みがない場合や尿が再びきれいに見えるようになった場合も、自己判断で放置せず泌尿器科へ相談してください。

尿路結石ができる原因と女性にも増えている背景

尿路結石は、尿に含まれる成分の濃度が高まり、結晶となって成長することで形成されます。結石の種類や体質に加え、食事や水分摂取なども発症リスクの一因です。

本章では、水分不足や食生活が結石の形成に与える影響と、女性にも注意が必要な理由について解説します。

水分不足や食生活などの生活習慣が影響

水分摂取量が少ないと尿量が減り、尿中の成分が濃くなるため、結晶や結石ができやすくなります。汗を多くかく季節や運動時、空調によって室内が乾燥しているときも注意が必要です。

食べ物や塩分の過剰摂取、肉類に偏った食事は、一部の尿路結石のリスクを高める可能性があります。肥満や高血圧、糖尿病などの生活習慣病も、尿路結石と関連すると考えられています。

ただし、尿路結石が起こる原因は常に同じではありません。結石の種類や持病によって異なります。再発を繰り返す場合は、結石の成分分析や血液・尿検査を受け、原因に合った予防方法を医師へ確認しましょう。

女性の尿路結石も増加傾向

尿路結石は男性に多い病気ですが、女性も発症します。国内の疫学調査では、長期的に見ると男性だけでなく女性の罹患率も増加してきました。

女性患者が増えた背景には、食生活や肥満など複数の生活習慣要因が関係している可能性があります。一方、近年の調査では全体の増加が落ち着いているとの報告もあり、単一の原因で説明することはできません。

女性の場合も、背中や脇腹の痛みを月経痛や腰痛と決めつけないことが大切です。血尿や排尿時の違和感を伴う場合は、尿路結石を含む泌尿器の病気を確認するため受診しましょう。

尿路結石かも?病院を受診する目安と治し方

尿路結石が疑われる場合は、症状に応じて泌尿器科や救急外来を受診します。特に尿路の閉塞へ感染が重なると、緊急の治療が必要になることもあるため注意が必要です。

本章では、泌尿器科を受診したい症状、速やかな対応が必要なサイン、結石の大きさや位置に応じた治療方法について解説します。

強い痛みや血尿がある場合は泌尿器科を受診

背中や腰、脇腹に突然強い痛みが出た場合や、血尿が見られた場合は泌尿器科を受診しましょう。医療機関では尿検査や超音波検査、CT検査などを行い、結石の有無や位置、大きさを確認します。

次のような場合も早めの受診が必要です。

 ● 痛みや血尿を繰り返している
 ● 吐き気や嘔吐があり、水分を取れない
 ● 尿が出にくい、またはほとんど出ない
 ● 腎臓が一つしかない、または腎機能が低下している
 ● 妊娠中や妊娠している可能性がある

尿路結石以外の病気でも似た症状が現れます。市販の鎮痛薬で痛みが軽くなっても、強い痛みや血尿の原因を確認することが重要です。

発熱や悪寒を伴う場合は早めに受診

背中や脇腹の痛みに発熱、悪寒、強い倦怠感が伴う場合は、速やかに医療機関へ相談してください。結石によって尿の流れが妨げられた状態で細菌感染が起こると、閉塞性腎盂腎炎(へいそくせいじんうじんえん)を発症する可能性があります。

感染が全身へ広がると敗血症につながり、重症化する危険があります。高熱だけでなく、震えが止まらない、意識がぼんやりする、呼吸が速い、血圧が下がってふらつくなどの症状にも注意が必要です。

意識障害や呼吸困難がある場合は救急車を呼びましょう。発熱や悪寒を伴う強い腰背部痛がある場合は、夜間や休日でも早めに医療機関へ相談してください。

尿路結石は大きさや位置に応じて治療する

小さく自然に排出される可能性がある結石では、鎮痛薬などで症状を抑えながら排石を待つ場合があります。結石の位置や状態によっては、尿管を広げて排出を促す薬が処方されることもあります。

自然排石が難しい場合に検討される主な治療は、以下のとおりです。

治療方法 治療の概要
体外衝撃波結石破砕術(ESWL) 体外から衝撃波を当て、結石を細かく砕く
経尿道的尿路結石除去術(TUL) 尿道から内視鏡を入れ、結石を砕いて取り除く
経皮的腎・尿管砕石術(PNL/PCNL) 背中から腎臓へ内視鏡を入れ、大きな結石を取り除く

治療は結石の大きさや位置、感染の有無、腎機能などを踏まえて選択されます。市販薬だけで結石の状態を判断したり、排出が難しい結石を治したりすることはできないため、医師の診断を受けましょう。

尿路結石を予防するための食生活と運動のポイント

尿路結石は、一度治療しても再発する可能性があります。予防には水分摂取だけでなく、結石の種類に合わせた食事と、肥満を防ぐ運動習慣が重要です。

本章では、飲水量の目安、シュウ酸とカルシウムの取り方、無理なく続けられる運動について解説します。

十分な水分を摂取する

尿路結石の再発予防では、食事に含まれる水分とは別に、1日2L以上の水分を取ることが目安とされています。尿量を増やして尿中の結石形成物質の濃度を下げることが、再発予防につながります。

一度に大量に飲むのではなく、以下のようなタイミングへ分けて摂取しましょう。

 ● 起床後や朝食時
 ● 食事と食事の間
 ● 入浴や運動の前後
 ● 汗を多くかいたとき
 ● 就寝前など医師から指示された時間

水や麦茶などを中心にし、糖分の多い清涼飲料水へ偏らないことも大切です。心臓病や腎臓病などで水分制限を受けている方は、自己判断で飲水量を増やさず医師へ確認してください。

シュウ酸を摂りすぎないよう工夫する

尿路結石の多くを占めるシュウ酸カルシウム結石では、シュウ酸を多く含む食品の取りすぎに注意します。シュウ酸を含む食品をすべて避ける必要はありませんが、量や食べ方を工夫しましょう。

シュウ酸を比較的多く含む食品には、以下があります。

 ● ほうれん草やたけのこ
 ● チョコレートやココア
 ● ナッツ類
 ● 紅茶、コーヒーなど

シュウ酸は水に溶けるため、野菜はゆでてから湯を捨てると摂取量を減らせます。濃いお茶やコーヒーを大量に飲む習慣がある場合も、量や濃さを見直しましょう。

カルシウムは適量を摂取する

カルシウム結石という名称から、カルシウムを控えたほうがよいと思う方もいるでしょう。しかし、食事から取ったカルシウムは腸内でシュウ酸と結びつき、シュウ酸が体内へ吸収されるのを抑えます。

カルシウムを必要以上に制限すると、尿中へ排出されるシュウ酸が増え、かえって結石のリスクが高まる可能性があります。牛乳やヨーグルト、小魚、豆腐などを食事へ適量取り入れましょう。

シュウ酸を含む食品とカルシウムを同じ食事で取る方法も有効です。ただし、カルシウムのサプリメントは食事と作用が異なる場合があるため、使用前に医師や薬剤師へ相談してください。

適度な運動で肥満を予防する

ウォーキングや軽い筋力トレーニングなどの運動は、肥満や生活習慣病の予防を通じて、尿路結石のリスク管理に役立ちます。

最初から激しい運動を行う必要はありません。歩く時間を増やす、階段を利用する、座り続ける時間を減らすなど、日常生活のなかで無理なく続けられる方法から始めましょう。

運動によって汗をかいた後は、失った水分を補うことも大切です。適度な運動とこまめな水分摂取を組み合わせ、肥満を防ぎながら尿が濃くならない生活習慣を整えましょう。

尿路結石の治療中は「つながる薬局」の活用が便利

尿路結石の治療中は、痛みや吐き気が残り、薬局でお薬の準備を待つ時間が負担になる場合があります。

LINE公式アカウント「つながる薬局」のサービスでは、LINEによる処方箋の事前送信や薬剤師への相談を利用可能です。

本章では、「つながる薬局」を活用して薬局での待ち時間を減らす方法と、お薬の疑問を自宅から相談できるサービスについて解説します。

処方箋の事前送信で待ち時間を減らせる

「つながる薬局」では、医療機関で受け取った処方箋をスマートフォンで撮影し、LINEから利用したい薬局へ事前に送信できます。

薬局では送信された処方箋の画像を確認し、来局前からお薬の準備を進めます。準備が整うとLINEに通知が届くため、お薬を受け取れる時間を確認してから薬局へ向かえる仕組みです。

薬局内で待つ時間を減らせるため、痛みや吐き気が残っている本人だけでなく、付き添う家族の負担軽減にも役立ちます。受診後にいったん自宅へ戻り、体調や予定に合わせてお薬を受け取りたい方にも便利です。

お薬の飲み方や飲み合わせをLINEから相談できる

「つながる薬局」に対応する薬局では、処方されたお薬に関する疑問をLINEから薬局の薬剤師へ相談できます。診察時に確認できなかった内容を、帰宅後に自宅から質問できる点も魅力です。

尿路結石の治療中は、以下のような内容を相談できます。

 ● 鎮痛薬を服用するタイミング
 ● 排石を促すお薬の飲み方
 ● 飲み忘れた場合の対応
 ● 市販薬やサプリメントとの飲み合わせ
 ● 服用後に気になった体調の変化

手元にあるお薬の名称やパッケージを確認しながら相談できるため、伝え間違いを防ぎながら具体的な回答を受けられます。薬局へ足を運ばなくても薬剤師とつながれるので、お薬への疑問を解消しながら治療を続けたい方に役立つサービスです。

つながる薬局は、薬局への処方箋送信から健康・お薬相談、お薬手帳までLINEひとつでご利用いただけるサービスです!
つながる薬局を利用できる薬局はこちら!

まとめ

尿路結石は、腎臓や尿管、膀胱などに結石ができる病気です。特に尿管へ結石が移動すると、背中や腰、脇腹の激痛、血尿、吐き気などが突然現れる場合があります。

強い痛みや血尿がある場合は泌尿器科を受診しましょう。発熱や悪寒、意識の変化を伴う場合は、尿路の閉塞に感染が重なっている可能性があるため、速やかな受診が必要です。

再発予防には、十分な水分摂取を基本に、食生活や体重管理を見直すことが重要です。カルシウムを過度に制限せず、シュウ酸を含む食品は量や調理方法を工夫してください。

本記事を参考に生活習慣を見直し、気になる症状があれば自己判断せず医療機関へ相談しましょう。

なお、尿路結石の相談をするなら、LINE公式アカウント「つながる薬局」のサービス利用がおすすめです。

「つながる薬局」であれば、友だち追加後にお好きな薬局をかかりつけ薬局として登録すれば、薬局・薬剤師へLINEから相談することができます。

尿路結石による不安や治療について相談したい方は、ぜひ「つながる薬局」をご活用ください。

つながる薬局は、薬局への処方箋送信から健康・お薬相談、お薬手帳までLINEひとつでご利用いただけるサービスです!
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佐藤 恒一

執筆者:佐藤 恒一

資格:薬剤師

経歴:総合病院門前薬局、精神科クリニック門前薬局にて勤務。
調剤業務・服薬指導を経験後、薬局チェーン本部のDI(医薬情報)部門に所属し、医薬品情報提供や安全性対応に従事。

医療や健康に関する情報は専門家には当たり前でも、一般の方には難しい場面が多いと感じています。執筆では専門用語をできるだけかみ砕き、読者が理解しやすい内容にすることを心掛けています。最新の医薬品情報や薬物療法の動向にも関心があり、日々情報収集を続けています。

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