胃痛に効く市販薬はある?おすすめの飲み物やカフェインとの関係も解説

健康・予防

執筆者・監修者:薬剤師

急な胃痛に襲われたとき、

「とりあえず市販薬を飲んでも大丈夫?」
「どの薬を選べばいいの?」
「温かい飲み物なら胃にやさしい?」
「朝のコーヒーは我慢したほうがいい?」

など、さまざまな疑問が浮かぶ方も多いのではないでしょうか。特に仕事や家事で忙しい毎日を送っていると、すぐに病院へ行く時間がとれず、自分で対処したいと考える場面も少なくありません。

しかし、胃痛は食べ過ぎやストレス、胃炎など原因がさまざまで、間違った対処をするとかえって症状が悪化してしまうこともあります。適切に対応するためには、原因に合わせたお薬選びや、胃にやさしい飲み物の選択、避けるべき飲食物についての知識が欠かせません。

この記事では、胃痛の主な原因や市販薬の選び方、胃にやさしい飲み物、カフェインとの関係、そして病院を受診したほうがよい症状の目安について、わかりやすく解説します。

胃痛の主な原因

胃痛と一口にいっても、その原因はさまざまです。原因によって適した対処法やお薬の種類が変わるため、まずは自分の胃痛がどのような要因で起きているのかを知ることが大切です。

ここでは、代表的な胃痛の原因を3つ紹介します。

食べ過ぎ・飲み過ぎ

胃痛の原因として多いのが、食べ過ぎや飲み過ぎによる胃への負担です。一度に大量の食事をとると、胃は消化のために多くの胃酸を分泌し、長時間働き続けることになります。その結果、胃がもたれたり、みぞおち付近に鈍い痛みを感じたりすることがあります。

また、脂っこい料理や香辛料の効いた食べ物、アルコールなどは胃粘膜を刺激しやすく、痛みを引き起こす要因となります。就寝前の食事も、消化が追いつかず翌朝に胃痛として現れることがあるため、注意が必要です。

ストレスや疲労

胃は自律神経の影響を受けやすい臓器で、ストレスや疲労が続くと胃酸の分泌バランスが乱れ、胃痛を引き起こすことがあります。緊張する場面で胃がキリキリと痛んだ経験がある方も少なくないでしょう。

睡眠不足や過労で体力が低下しているときも、胃粘膜の防御機能が弱まり、痛みが出やすくなります。忙しい日々が続いているときほど、胃をいたわる生活習慣を意識することが大切です。

胃炎や胃潰瘍などの病気

繰り返す胃痛や、市販薬を飲んでも改善しない痛みは、胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍などの病気が背景にある可能性があります。ピロリ菌や長期間の解熱鎮痛薬の服用が原因になることもあります。

放置すると症状が悪化する場合もあるため、慢性的な胃痛がある場合は自己判断せず、医療機関を受診することが重要です。

胃痛のときに使われる市販薬

一時的な胃痛であれば、市販薬でつらい症状を和らげられる場合があります。ただし、胃痛の原因やタイプによって適したお薬は異なるため、成分の特徴を理解して選ぶことが大切です。

ここでは、代表的な胃痛のための市販薬と、使用する際の注意点を紹介します。

胃酸を抑える薬

空腹時にみぞおちが痛む、胸やけがする、げっぷがよく出るといった症状には、胃酸の分泌を抑えるお薬が向いています。代表的な成分には、H2ブロッカー(ファモチジンなど)や制酸剤(炭酸水素ナトリウム、水酸化マグネシウムなど)があります。

胃酸が出過ぎることで粘膜が傷つき、痛みが生じているケースに有効です。ただし、H2ブロッカーは長期連用を避け、症状が続く場合は医師に相談しましょう。

胃粘膜を保護する薬

荒れた胃粘膜を修復したり、外部の刺激から守ったりする働きをするのが胃粘膜保護薬です。スクラルファートやアルジオキサ、テプレノンなどの成分が使われています。

ストレスや暴飲暴食で胃粘膜がダメージを受けているときに適しており、胃酸を抑えるお薬と組み合わせて配合されている製品もあります。

総合胃腸薬

「どのタイプの胃痛かわからない」「胃もたれや食欲不振も伴う」といった場合には、複数の成分をバランスよく配合した総合胃腸薬がおすすめです。制酸剤、消化酵素、健胃生薬、粘膜保護成分などが含まれており、幅広い胃の不調にアプローチできます。

ただし、成分が多い分、他のお薬との飲み合わせには注意が必要です。

市販薬を使用する際の注意点

市販薬はあくまで一時的な症状の緩和を目的としたものです。数日服用しても改善しない場合や、症状が悪化する場合は使用を中止し、医療機関を受診しましょう。

また、持病がある方や他のお薬を服用中の方、妊娠中・授乳中の方は、購入前に薬剤師や登録販売者に相談することが大切です。用法・用量を必ず守り、自己判断での長期服用は避けましょう。

「このお薬を飲んでも大丈夫?」「他のお薬と一緒に飲める?」といった疑問がある場合は、LINE公式アカウント「つながる薬局」を活用すると便利です。お好きな薬局をかかりつけ薬局として登録すると、その薬局の薬剤師に、LINEから気軽に健康やお薬の相談ができるため、市販薬選びで迷ったときにも安心です。

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胃痛のときにおすすめの飲み物と避けたい飲み物

胃痛があるときは、口にする飲み物にも気を配ることで症状の悪化を防げます。胃にやさしい飲み物を選ぶことで、粘膜への刺激を減らし、回復をサポートできます。反対に、刺激の強い飲み物は避けるようにしましょう。

おすすめの飲み物

胃痛のときには、胃を刺激しない常温または温かい飲み物がおすすめです。もっとも手軽なのは白湯で、体を内側から温めながら胃腸の働きを穏やかに整えてくれます。常温の水もこまめに補給することで、脱水を防ぎつつ胃への負担を抑えられます。

また、ノンカフェインのお茶(麦茶、ルイボスティー、ほうじ茶の薄めのものなど)や、温かい豆乳、薄めた野菜スープなども胃にやさしい選択肢です。冷たい飲み物は胃を刺激しやすいため、できるだけ常温以上の温度で摂るようにしましょう。

避けたい飲み物

胃痛があるときに避けたいのは、胃粘膜を刺激するアルコールや炭酸飲料、濃いコーヒーや紅茶、緑茶などのカフェインを多く含む飲み物です。柑橘系のジュースや酸味の強い飲み物も胃酸の分泌を促し、痛みを悪化させることがあります。

また、極端に冷たい飲み物や熱すぎる飲み物も胃に負担をかけるため控えましょう。エナジードリンクはカフェインや糖分が多く、胃が弱っているときには不向きです。

ここまで紹介した「おすすめの飲み物」と「避けたい飲み物」を、下の一覧表にまとめました。実際に飲み物を選ぶ際の参考にしてみてください。

分類 飲み物の例 ポイント
おすすめの飲み物
白湯 体を内側から温め、胃腸の働きを穏やかに整える
常温の水 胃への負担を抑えつつ、こまめな水分補給に最適
ノンカフェインのお茶(麦茶・ルイボスティー・薄めのほうじ茶など) カフェインによる刺激がなく、胃にやさしい
温かい豆乳 胃を温めながら、まろやかな飲み口で負担が少ない
薄めた野菜スープ 水分と栄養を同時に補える
避けたい飲み物
アルコール類 胃粘膜を直接刺激し、炎症を悪化させる
炭酸飲料 炭酸ガスが胃を膨張させ、負担をかける
濃いコーヒー・紅茶・緑茶 カフェインが胃酸の分泌を促進する
柑橘系ジュース・酸味の強い飲み物 酸が胃を刺激し、痛みを悪化させることがある
極端に冷たい・熱すぎる飲み物 温度刺激により胃に負担がかかる
エナジードリンク カフェイン・糖分が多く、弱った胃には不向き

胃痛があるときはカフェインに注意

普段何気なく飲んでいるコーヒーやお茶に含まれるカフェインは、胃痛があるときには症状を悪化させる可能性があります。ここでは、カフェインが胃に与える影響と、代わりに選べる飲み物について解説します。

カフェインが胃に与える影響

カフェインには胃酸の分泌を促す作用があります。健康なときには消化を助ける働きとなりますが、胃粘膜が荒れているときや胃痛があるときは、過剰な胃酸がさらに粘膜を刺激し、痛みを強めてしまうことがあります。

また、カフェインには利尿作用もあり、体内の水分が失われやすくなる点にも注意が必要です。空腹時のカフェイン摂取は特に胃への刺激が強くなるため、控えるのが賢明です。

コーヒーで胃痛が起こることがある理由

コーヒーを飲むと胃が痛くなる、という方は少なくありません。これはカフェインだけでなく、コーヒーに含まれるクロロゲン酸などの成分も胃酸分泌を促すためと考えられています。

特に空腹時のブラックコーヒーは胃への刺激が大きく、胃もたれや痛みを引き起こしやすくなります。胃がデリケートな方は、食後に飲む、ミルクを加える、飲む量を減らすなどの工夫を心がけましょう。

カフェインレス飲料という選択肢

「コーヒーやお茶の味は楽しみたいけれど、胃への負担は減らしたい」という方には、カフェインレス(デカフェ)飲料がおすすめです。最近ではカフェインレスコーヒーやノンカフェインの紅茶、麦茶、ルイボスティー、コーン茶など、選択肢が豊富に揃っています。

これらは胃酸を過剰に刺激しにくいため、胃痛があるときや妊娠中、就寝前などにも安心して楽しめます。普段からカフェインを多く摂取している方は、時々カフェインレスに置き換えることで胃への負担を軽減できるでしょう。

病院を受診したほうがよい胃痛

市販薬や生活習慣の見直しで改善しない胃痛は、重い病気のサインである可能性もあります。次のような症状があるときは、早めに医療機関を受診しましょう。

強い痛みが続く場合

数時間以上続く激しい胃痛や、市販薬を飲んでも改善しない痛みは、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、膵炎(すいえん)など、より深刻な病気が隠れている可能性があります。痛みで動けない、脂汗が出るといった場合はすぐに受診してください。

また、痛みが繰り返し起こる場合も慢性的な疾患が疑われるため、内科や消化器科で検査を受けましょう。

吐き気や発熱を伴う場合

胃痛に加えて強い吐き気や嘔吐、発熱がある場合は、感染性胃腸炎や胆のう炎、虫垂炎などの可能性があります。特に発熱を伴う腹痛は炎症性の疾患であることが多く、自己判断での市販薬使用は避けるべきです。

脱水症状にも注意しながら、早めに医療機関で診断を受けましょう。

吐血や黒色便がある場合

血を吐いた、便が黒くタール状になっているといった症状は、胃や十二指腸からの出血を示すサインです。胃潰瘍の悪化や消化管出血の可能性があり、放置すると命に関わることもあります。

このような症状が見られた場合は、すぐに救急外来を含めた医療機関を受診してください。

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また、お薬の準備が完了したタイミングでLINEに通知が届くため、通知を受け取ってから薬局に行けば長時間待たずにスムーズにお薬を受け取れるでしょう。胃痛でつらいときにも安心です。

さらに、お好きな薬局をかかりつけ薬局として登録すると、LINEから薬局の薬剤師に健康やお薬に関する相談も気軽にできるため、「胃痛のお薬と他のお薬を一緒に飲んでも大丈夫?」「胃薬はどのくらいの期間飲んでいい?」などという疑問がある場合も、自宅にいながら解決できます。

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まとめ

一時的な胃痛には市販薬が役立つ場合がありますが、症状に合わせて胃酸を抑えるお薬や胃粘膜を保護するお薬などを選ぶことが大切です。

胃痛のときの飲み物は、白湯や常温の水、ノンカフェイン飲料など胃にやさしいものを選び、アルコールや炭酸飲料、カフェインを含む飲み物は控えましょう。

カフェインは胃酸の分泌を促し、症状を悪化させる可能性があるため、胃が弱っているときはカフェインレス飲料に切り替えるのもおすすめです。強い痛みが続く場合や吐血・黒色便などの症状があるときは、迷わず医療機関を受診してください。

お薬選びや服用について不安があるときは、LINE公式アカウント「つながる薬局」を活用して、薬剤師に気軽に相談してみてはいかがでしょうか。

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下田 篤男

執筆者:下田 篤男

資格:薬剤師

経歴:京都大学薬学部総合薬学科卒業。 卒業後は薬剤師として調剤薬局やドラッグストアグループで薬剤師として勤務。 総合病院門前などで管理薬剤師として経験を積んだのち、マネジメント業務にも携わる。現在は医療機関で薬剤師として働く傍ら、医療記事の執筆、編集や薬局経営コンサルタントなどをおこなっている。

薬剤師としての現場経験をベースに、医療記事の執筆・編集や薬局経営コンサルタントなど多方面で活動しています。執筆では「難しい医療情報を、日常の言葉でわかりやすく届ける」ことを信条にしています。薬局の窓口で患者さまからいただく素朴な疑問が、記事づくりの大きなヒントになっています。

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