調剤報酬改定2024
ポイント整理と薬局DXで
できること
DISPENSING FEE REVISION
2024年度調剤報酬改定の概要
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「医療・介護・障害」の
トリプル改定医療・介護・障害福祉の垣根を超えた大きな改革が実施されています。また、いわゆる「団塊の世代」が75歳以上になる2025年問題の前の最後のトリプル改定ということで注目が集まっています。
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施行が2ヶ月後ろ倒しに
例年施行は4月でしたが、告示からの準備期間が短く、現場の作業が逼迫していました。今回から施行が6月となり、十分な準備を行った上で改定に対応することが可能になりました。
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診療報酬
本体の改定率+0.88%2012年(+1.379%)以来の大きなプラス改定となりました。その内、0.28%分は40歳未満の勤務者への賃上げ対応に利用することが明記されています。
各科改定率
医科 +0.52%
歯科 +0.57%
調剤 +0.16%
2024年
度調剤報酬改定のポイント
今回の改定では、地域支援体制加算の算定要件に代表される対人業務・在宅業務が評価された点が大きなポイントと言えます。 薬局運営においてインパクトが大きい変更点をピックアップしてご紹介します。
改定のポイント
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調剤基本料
- 項目
- 改定前
- 改定後
- 調剤基本料1
- 42点
- 45点
- 調剤基本料2
- 26点
- 29点
- 調剤基本料3-イ
- 21点
- 24点
- 調剤基本料3-ロ
- 16点
- 19点
- 調剤基本料3-ハ
- 32点
- 35点
- 特別調剤基本料A
- 7点
- 5点
- 特別調剤基本料B
- 7点
- 3点
調剤基本料2の算定要件に上位3医療機関での集中率に関する項目が新設されました。
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地域支援体制加算
- 項目
- 改定前
- 改定後
- 地域支援体制加算1
- 39点
- 32点
- 地域支援体制加算2
- 47点
- 40点
- 地域支援体制加算3
- 17点
- 10点
- 地域支援体制加算4
- 39点
- 32点
【地域支援体制加算1】算定要件が実績重視となり、かかりつけ薬剤師指導料の実績が必須となりました。
【地域支援体制加算2】個々の算定要件は緩和されましたが、必要項目数が大幅に増加しています。 -
在宅に関する算定が複数新設
- 項目
- 改定前
- 改定後
- (新)在宅薬学総合体制加算1
- -
- 15点
- (新)在宅薬学総合体制加算2
- -
- 50点
- (新)施設連携加算
- -
- 50点
- (新)在宅移行初期管理料
- -
- 230点
- 在宅患者重複投薬・
相互作用等防止管理料1・2 - 残業調整以外
40点
残業調整
30点 - 残業調整以外
40点
残業調整
20点
これまでも行ってきた業務や準備に関する算定が新設され、あらためて評価される改定となりました。
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服薬情報等提供料
- 項目
- 改定前
- 改定後
- 服薬情報等提供料1
- 30点
- 30点
- 服薬情報等提供料2-
イ、ロ、ハ - 20点
- 20点
- 服薬情報等提供料3
- 50点
- 50点
リフィル時・ケアマネージャーへの情報提供での算定が明文化されました。
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連携強化加算
- 項目
- 改定前
- 改定後
- 連携強化加算
- 2点
- 5点
地域支援体制加算の届出がなくても算定が可能に。オンライン服薬指導の体制整備が必須要件となっています。
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調剤後薬剤管理指導料
- 項目
- 改定前
- 改定後
- (新)調剤後薬剤管理指導料1・2
- -
- 60点
対象疾患が糖尿病に加えて心不全も追加され、かかりつけ薬剤師指導料との併算定が可能となりました。
調剤報酬改定に対応
するために注力すべきこと
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対人業務の強化
服薬フォローの推進やお薬情報の一元管理によって情報を集めやすくなります。蓄積した情報を活用し、患者さんのトータルサポートを行うかかりつけ薬局/薬剤師化を促進することで、対人業務の強化を支援します。
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在宅の取り組み強化
在宅の経営面での影響度は増大することが予想されます。既存患者さんの在宅ニーズを捉えるために情報収集を行うことや、患者本人や家族との関係性構築等在宅の取り組みの強化が求められます。
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オンラインのニーズへの対応
オンライン服薬指導の体制整備等のDXへの対応や、集中率低下を推進する取り組みが今後必要になるでしょう。多様化する患者さんのニーズに応え、薬局の利便性を向上することが重要です。
改定への対応に
薬局DXという選択肢
改定対応を推進するための方法として、薬局DXツールの活用も選択肢の一つとして挙げられます。
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対人業務の強化
服用薬の一元管理とともに、生活環境や考え方を把握しトータルサポートを行うかかりつけ薬局/薬剤師の推進が重要です。そのために、患者さんとのコミュニケーションがとりやすい環境整備が必要となります。
服薬フォロー
お薬手帳
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在宅の取り組み強化
お薬情報の共有やメッセージのやり取りを患者家族とも行うことが可能なので、関係性構築による在宅ニーズの掘り起こしに活用できます。介護施設連携機能によって薬局・介護施設双方の工数削減も見込めます。
健康・お薬相談
介護施設連携
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オンラインのニーズへの対応
連携強化加算の目的の一つである感染リスクの低減や、プライバシーの確保といったニーズへの対応、処方箋送信機能を活用した待ち時間の削減等利便性向上による面処方獲得/集中率低下も期待できます。
オンライン
服薬指導・決済処方箋送信受付
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