調剤報酬改定2026
ポイント整理と薬局DXで
できること
DISPENSING FEE REVISION
2026.03更新
2026年調剤報酬改定の
ポイント
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賃上げ・物価対策
医療従事者の賃上げ・物価高騰対応のため、調剤基本料の引き上げと加算が新設されます。
改定率は2年度平均で+3.09%(令和8年度+2.41%、令和9年度+3.77%)と2段階です。調剤改定率は+0.08%、薬価・材料は9年連続マイナス改定となります。
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薬局機能・対人業務の評価
見直し・在宅業務の推進集中率が低い薬局の調剤基本料の引き上げや、門前薬局新規開業時の減算ルール新設など、面分業を推進。
かかりつけ薬剤師の評価体系が再編され、服薬管理指導料に差分は無くなり、患者対応等を個別評価する形となります。
在宅に関する新設・緩和・再評価も行われ、在宅推進の意向が示されています。
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地域支援・医薬品供給
地域支援体制加算と後発医薬品調剤体制加算を統合する形で地域支援・医薬品供給対応体制加算が新設されます。
地域での医薬品供給を通じた適切な医療提供体制の構築を促進していくため、医薬品の備蓄、他薬局への分譲、供給不足時の対応などが施設基準として明確化されています。
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医療DXの推進
医療DX推進体制整備加算が「電子的調剤情報連携体制整備加算」に名称変更され、電子処方箋システム等を活用した重複投薬チェック体制が要件に追加されます。医療情報取得加算は廃止。
その他にも電子処方箋・電子カルテ情報共有サービスの推進と活用を前提とした評価体系になっています。
2026年調剤報酬改定
の主要な変更点
今回の改定では、対人業務のさらなる推進を目的とし、かかりつけ薬剤師業務や在宅業務などの評価が見直されました。 また、調剤基本料の算定基準となる集中率についても、明確な基準が示されています。 それらを踏まえ、薬局経営に関わる主な変更点をご紹介します。
改定の要点と点数
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賃上げ・物価高騰対応
- 項目
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2026年6月〜
2027年5月 -
2027年6月〜
2028年5月 - (新)調剤物価対応料
- 1点(3ヶ月に1回)
- 2点(3か月に1回)
- (新)調剤ベースアップ評価料
- 4点
- 8点
物価上昇への対応のため調剤物価対応料が新設され、薬局職員の賃上げ対応のため調剤ベースアップ評価料が新設されます。
調剤物価対応料は3ヶ月に1回算定可能で、調剤ベースアップ評価料は職員の賃上げ体制が基準に適合した場合に算定可能です。それぞれ段階的に上がるため、2027年6月からは点数が2倍となります。
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調剤基本料
- 項目
- 改定前
- 改定後
- 調剤基本料1
- 45点
- 47点
- 調剤基本料2
- 29点
- 30点
- 調剤基本料3-イ
- 24点
- 25点
- 調剤基本料3-ロ
- 19点
- 20点
- 調剤基本料3-ハ
- 35点
- 37点
- 特別調剤基本料A
- 5点
- 5点
- 特別調剤基本料B
- 3点
- 3点
- (新)門前薬局等立地依存減算
- -点
- ▲15点
- 連携強化加算
- 5点
- 5点
調剤基本料1~3はベースアップがあります。面分業を推進する観点から、【調剤基本料1】と【調剤基本料3-ハ】はさらに引上げになり、処方箋集中率85%がひとつのラインとしてまとめられています。集中率の計算方法にも変更があります。また門前薬局等立地依存減算が新設されます。
連携強化加算は、引き続きオンライン服薬指導の体制整備が必須要件です。
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地域支援・
医薬品供給対応体制加算- 項目
- 改定前
- 改定後
- 地域支援・医薬品供給対応体制加算1
- 21点・28点・30点 (後発医薬品調剤体制加算)
- 27点
- 地域支援・医薬品供給対応体制加算2
- 32点 (地域支援体制加算1) +後発医薬品調剤体制加算
- 59点
- 地域支援・医薬品供給対応体制加算3
- 40点 (地域支援体制加算2) +後発医薬品調剤体制加算
- 67点
- 地域支援・医薬品供給対応体制加算4
- 10点 (地域支援体制加算3) +後発医薬品調剤体制加算
- 37点
- 地域支援・医薬品供給対応体制加算5
- 32点 (地域支援体制加算4) +後発医薬品調剤体制加算
- 59点
地域支援体制加算から地域支援・医薬品供給対応体制加算へと名称が変わり、医薬品の安定供給に対する評価を含め、後発医薬品調剤体制加算が廃止になります。後発医薬品調剤率に関しては一律85%以上が必要です。
-
かかりつけ薬剤師関連の算定項目
- 項目
- 改定前
- 改定後
- (新)服薬管理指導料1-イ
- -
- 45点
- (新)かかりつけ薬剤師フォローアップ加算
- -
- 50点 (3ヶ月に1回)
- (新)かかりつけ薬剤師訪問加算
- -
- 230点 (6ヶ月に1回)
- 服用薬剤調整支援料2(見直し)
-
110点・90点
(全薬剤師) -
1000点
(かかりつけ薬剤師のみ)
(6ヶ月に1回)
(かかりつけ薬剤師4回/月まで)
かかりつけ薬剤師指導料・かかりつけ薬剤師包括管理料が廃止になります。かかりつけ薬剤師とそれ以外の薬剤師で服薬管理指導料は同一となり、同意書に基づく評価はなくなります。代わりに、かかりつけ薬剤師として実際に行った取り組みを評価する形となります。
服用薬剤調整支援料2は内容が見直され、主に薬剤レビューを評価する形となり、かかりつけ薬剤師のみが算定できます。かかりつけ薬剤師施設基準も見直しが行われます。
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調剤時残薬調整加算・
薬学的有害事象等防止加算- 項目
- 改定前
- 改定後
- (新)調剤時残薬調整加算イ
-
20点
(在宅患者重複投薬・相互作用等防止管理料2-ロ) -
50点
(在宅患者への処方前) - (新)調剤時残薬調整加算ロ
-
20点
(在宅患者重複投薬・相互作用等防止管理料1-ロ) -
50点
(在宅患者への
処方日数変更) - (新)調剤時残薬調整加算ハ
-
20点
(重複投薬・相互作用等防止加算ロ) -
50点
(かかりつけ薬剤師) - (新)調剤時残薬調整加算ニ
-
20点
(重複投薬・相互作用等防止加算ロ) -
30点
(イ〜ハ以外)
- 項目
- 改定前
- 改定後
- (新)薬学的有害事象等防止加算イ
-
40点
(在宅患者重複投薬・相互作用等防止管理料2-イ) -
50点
(在宅患者への処方前) - (新)薬学的有害事象等防止加算ロ
-
40点
(在宅患者重複投薬・相互作用等防止管理料1-イ) -
50点
(在宅患者への
処方日数変更) - (新)薬学的有害事象等防止加算ハ
-
40点
(重複投薬・相互作用等防止加算イ) -
50点
(かかりつけ薬剤師) - (新)薬学的有害事象等防止加算ニ
-
40点
(重複投薬・相互作用等防止加算イ) -
30点
(イ〜ハ以外)
重複投薬・相互作用等防止加算廃止、在宅患者重複投薬・相互作用等防止管理料は廃止され、調剤時残薬調整加算、
薬学的有害事象等防止加算がそれぞれ新設されます。在宅・かかりつけ薬剤師とそれ以外の薬剤師で評価に差が生まれます。
残薬対策の推進に向け処方箋様式も見直されます。 -
在宅関連の算定項目
- 項目
- 改定前
- 改定後
- (新)訪問薬剤管理医師同時指導料
- -
-
150点
(6ヶ月に1回まで) - (新)複数名薬剤管理指導訪問料
- -
- 300点
- 在宅薬学総合体制加算1(見直し)
- 15点
- 30点
- 在宅薬学総合体制加算2-イ(見直し)
- 50点
-
100点
(単一建物1人) - 在宅薬学総合体制加算2-ロ
- 50点
-
50点
(イ以外) - 無菌製剤処理加算(見直し)
-
137点
(中心静脈栄養法用輸液・6歳未満) -
237点
(中心静脈栄養法用輸液・15歳未満)
在宅患者訪問薬剤管理指導料の算定間隔6日以上は、週1回算定可能に変わります。在宅患者オンライン薬剤管理指導料・在宅患者緊急オンライン薬剤管理指導料はそれぞれ廃止になり服薬管理指導料4へ統合されます。その他、2つの新設指導料や加算の評価見直しが行われ、個人在宅や実務内容への再評価が行われ、より重視される内容となっています。
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その他
- 項目
- 改定前
- 改定後
- 電子的調剤情報連携体制整備加算
-
10点・8点・6点
(医療DX推進体制整備加算1・2・3) -
8点
(月1回)
医療DX推進体制整備加算(3区分)から電子的調剤情報連携体制整備加算へ名称変更し、電子処方箋システムによる重複投薬等チェックを行う体制が要件に追加されます。
- 項目
- 改定前
- 改定後
- (新)バイオ後続品調剤体制加算
- -
- 50点
バイオ後続品の使用を促進する観点から、施設基準を満たし届出の上、バイオ後続品を調剤した場合に算定できる加算が新設されます。
- 項目
- 改定前
- 改定後
- 吸入薬管理指導加算
-
30点
(3ヶ月に1回) -
30点
(6ヶ月に1回)
算定対象にインフルエンザウイルス感染症患者が加えられ、喘息・慢性閉塞性肺疾患・インフルエンザウイルス感染症で算定が可能になります。算定間隔が3ヶ月から6ヶ月に見直されます。
<補足情報>
長期収載品の選定療養
患者負担が長期収載品と後発医薬品の価格差の1/4相当から1/2相当になります。
(医科)特定疾患療養管理料(見直し)
リフィル処方を推進する観点から要件追加があります。
(医科)遠隔電子処方箋活用加算(新設):10点
オンライン診療において、電子処方箋システムを用いて重複投薬等をチェックし、電子処方箋を発行した場合に算定できます。
指定訪問看護事業の人員及び運営に関する基準
服薬状況について、主治医への情報提供とともに、薬局への情報提供を行うことが望ましいことが規定されています。
調剤報酬改定に対応するために
注力すべきこと
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面分業化への取り組み強化
患者さんの一元管理やトータルサポートを推進し、かかりつけ化の強化が重要です。取り組みを進めることで面処方が増え、集中率も低下し地域の薬局として選ばれていくことにつながります。
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かかりつけ薬剤師
としての患者ケア今回の改定では、かかりつけ薬剤師そのものではなく業務が評価されます。かかりつけ薬剤師の方が高い点数や算定できる加算があります。選ばれるためには、対人業務の充実による患者さん・地域との信頼関係構築が不可欠です。
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残薬への対応を強化
今回、残薬への対応も評価されています。
残薬への対応を推進するにはフォローアップの強化・かかりつけ化・在宅支援が重要です。
調剤報酬改定対応において
すべきこと
薬局DXによる患者体験の向上・
対人業務の効率化
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地域の方々に選ばれる
薬局づくり立地に依存するのではなく、選ばれる薬局になる事が必要です。今回の改定において集中率85%というラインが明確になりました。選ばれる薬局になるには薬剤師としての業務はもちろんのこと、患者利便性の向上や患者ニーズへの対応も不可欠です。
デジタルを活用し、対人業務の効率化や患者体験の向上を進めていくことが効果的です。処方箋送信受付
薬局に相談
お薬手帳
オンライン
服薬指導・決済 -
かかりつけ化の推進
更なる対人業務の促進・推進が重要となります。関係構築や信頼獲得、対人業務の拡充には多くの作業と時間を要します。デジタルを活用し、業務効率化をすることで対人業務を行う時間を創出します。また、今までのコミュニケーション方法にとらわれず、手段を増やすことで、患者さんとの接点や機会を増やすことにもつながります。信頼されることで患者さんのみならず、患者家族からも頼られる、選ばれる薬局になりましょう。
お薬手帳
服薬フォロー
薬局に相談
処方箋送信受付
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残薬対応の効率化
患家における残薬の整理や適切な服薬管理の実施を推進する必要があります。そのためにはフォローアップや、かかりつけ化、在宅支援を行うことになります。確実な情報の収集や確認のためにデジタルも活用し、さらに、そのための時間を確保する上でも、デジタルによる効率化は有効な一手です。
服薬フォロー
在宅サポート機能
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